フランス語の「ボンジュール」は日本でも有名な出会いの挨拶だが、他にも使える便利なフレーズはないだろうか?
この質問に応えるべく、この記事ではフランス語に存在する「Bonjour(ボンジュー)」以外の挨拶のフレーズをいくつか紹介していこう。
- フランス語で出会いの挨拶として用いるフレーズ【14種類】
フランスでは、街中で道を尋ねるときにもとりあえず「Bonjour(ボンジュール)」、バスに乗るときにも運転手に「Bonjour(ボンジュール)」、パン屋で「Baguette(バゲット)」を注文するときにもまずは「Bonjour(ボンジュール)」と、挨拶に関しては非常に厳しい国である。
しかし、毎回毎回「Bonjour(ボンジュール)」だけの連発では、少し味気がないと感じている方はいないだろうか?
例えば日本では「こんにちは」の他にも「おはよう」や「おはようございます」、「こんばんは」、「やあ」、「お世話になっております」などの様々な出会いのフレーズが存在する。そしてフランス語にも当然、場合によって使い分けることができる言葉はいくつか存在するのである。
そこで、今回の記事では、フランスで生まれ育ったぺぎぃが、日常的に使いまわしている挨拶のフレーズをいくつか教えるとしよう。最後まで読めば、皆様方にも状況に応じて様々な出会いの言葉を使い分けることができるようになることだろう。
また、記事の最後には早見表も記載しているので、せっかちな方は直接そちらに飛んでみてみてもよい。
目次
- フランス語で「Bonjour(ボンジュール)」以外の挨拶の仕方
- 1-1. 「Bonjour(ボンジュー)」=「こんにちは」
- 1-2. 「Bonsoir(ボンソワー)」=「こんばんは」
- 1-3. 「Salut(サリュ)」=「やあ」
- 1-4. 「Hello(ヘロー)」=「ハロー」
- 1-5. 「Coucou!(クックー!)」=「やっほー」
- 1-6. 「Yo!(ヨ!)」=「よ!」
- 1-7. 「Hey!(ヘイ!)」=「へい!」
- 1-8. 「Allô?(アロ?)」=「もしもし」
- 1-9. 「Rebonjour(ルボンジュー)」=「再びこんにちは」
- 1-10. 「Enchanté(アンシャンテ)」=「はじめまして」
- 1-11. 「Ça faisait longtemps!(サ・フゼ・ロントン!)」=「久しぶり!」
- 1-12. 「C’est un plaisir de vous revoir(セ・タン・プレジー・ド・ヴ・ルヴォワー)」=「再び会えて嬉しいです」
- 1-13. 「Bienvenue!(ビアンヴニュ!)」=「ようこそ」
- 1-14. 「Ça va(サ・ヴァ)?」=「元気かい?」
- 【まとめ】フランス語で「Bonjour(ボンジュール)」以外の挨拶の仕方
- おまけ:フランスでの挨拶の仕方について
フランス語で「Bonjour(ボンジュール)」以外の挨拶の仕方
さて、では今回の記事では「Bonjour(ボンジュール)」以外の出会いの挨拶について紹介していこう。
しかし、この記事を読んでいる読者の中には、そもそも「Bonjour(ボンジュール)」のことを良く知らないという方もいるかもしれないので、まずは「1-1.」でさらっとこの基本の挨拶についておさらいしよう。
1-1. 「Bonjour(ボンジュー)」=「こんにちは」
「Bonjour(ボンジュー)」というのは、フランス語の基本の挨拶で、日本語で言うと「こんにちは」、英語では「Hello」のようなものである。身分を問わず、老若男女に用いることができるため、フランスでは最も使うことが多い言葉の一つではないだろうか?
因みに、日本では「ボンジュール」という言い方が漫画やドラマなどで良く出てきたりするが、実際の発音は「ボンジュー」と、最後の「ル」を強調しないのが正しい。
Bonjour Peggy, tu vas bien?(こんにちは ぺぎぃ君、元気かい?)
Bonjour, une baguette s’il vous plaît!(こんにちは、バゲットを一本ください!)
ちなみに、「Bonjour(ボンジュー)」の語源は「良い」という意味の形容詞「Bon(ボン)」と「一日」という意味の名詞「un jour(アン・ジュー)」が合わさったものであり、本来は「良い一日」、英語で言う「Good day」の意味である。
1-2. 「Bonsoir(ボンソワー)」=「こんばんは」
「Bonjour(ボンジュー)」に飽きてきた方のために、まずおすすめな言葉がこちら:「Bonsoir(ボンソワー)」である。
「Bonsoir(ボンソワー)」というのは、「Bonjour(ボンジュー)」が「良い」という意味の形容詞「bon(ボン)」と「一日」という意味の名詞「un jour(アン・ジュー)」から成り立っていたのと同じように、「良い」という意味の形容詞「bon(ボン)」と「一夜」という意味の名詞「un soir(アン・ソワー)」から成り立っている。
ここまで言えば、感の良い皆様はすでに気づいたと思うが、「Bonsoir(ボンソワー)」とは「良い一夜」、つまり「こんばんは」という意味である。英語では「Good evening」に該当する。
Bonsoir Pegiko, tu vas bien?(こんばんは ぺぎこちゃん、元気かい?)
Bonsoir, une tradition s’il vous plaît!(こんばんは、トラディションを一本ください!)
この言葉も「Bonjour(ボンジュー)」と同じように、誰が誰に用いても何の問題もないが、一つだけ異なるのは「夕方以降限定」ということである。つまり、昼間は「Bonjour(ボンジュー)」のみで、夕方あたりからは「Bonjour(ボンジュー)」と「Bonsoir(ボンソワー)」のどちらを用いてもよいということになる。
また、この言葉は、夜の場合に限り「さようなら」という意味にも用いることができる。類義語として「Bonne soirée」という言葉も存在する。
1-3. 「Salut(サリュ)」=「やあ」
「Bonjour(ボンジュー)」のもう少しカジュアルな言い回しとして「Salut(サリュ)」という言葉も存在する。ちなみに、最後の「t」は発音しない。
この言葉は、主に友達同士や親しい間柄で用いる挨拶である。おそらく学生としてフランスに留学する方は、「Bonjour(ボンジュー)」よりも使う機会が多くなる言葉である。カジュアルな場での挨拶のバリエーションとしても覚えておいて損はない。
また、この言葉はカジュアルではあっても、特に「汚い」とか「低俗」というわけではない。したがって、基本的には会社の上司などに用いてもよいのだが、一応「友達に用いる言葉」として、余程親密な関係でない限りは遠慮するべきかなと、ぺぎぃは思う。かくいうぺぎぃは、課長にはたまに使っている。部長とかには使ったことがない。
Salut Peggy! Ça va bien?(やあ、ぺぎぃ!元気?)
Salut! Es-tu libre ce weekend pour aller au cinéma?(やあ!今週末、一緒に映画館に行きたいんだけど、空いているかい?)
1-4. 「Hello(ヘロー)」=「ハロー」
カジュアルな挨拶として、「Bonjour(ボンジュー)」と「Salut(サリュ)」の中間に存在するのが「Hello(ヘロー)」という挨拶である。
これは、そっくりそのまま英語の「Hello」をフランス語に持ってきたものであるが、ニュアンスとしてはおそらく英語の「Hi」に近く、英語の「Hello」よりは若干カジュアルな気が個人的にはしている。
この言葉は、ぺぎぃが学生時代だったころは全く用いたことも聞いたこともなかったが、ここ数年、社会人としてフランス社会に戻ってきてからは、かなり頻繁に聞くことになった。特にチャットや文面では、ほとんど50%の割合で「Hello(ヘロー)」、25%が「Bonjour(ボンジュー)」、そして残りの25%が「Salut(サリュ)」みたいな割合である。
Hello Peggy! Comment ça va?(ハロー、ぺぎぃ!調子はどうだい?)
Hello! Est-ce que tu pourrais te connecter au meeting de cet après-midi s’il te plait?(ハロー!今日の午後の電話会議に参加をお願いできる会?)
1-5. 「Coucou!(クックー!)」=「やっほー」
もう一つカジュアルな言葉として、「Coucou(クックー)」という挨拶が存在する。これは軽い挨拶のようなもので、「Salut(サリュ)」と同じく、友達やかなり親密な関係間でしか用いることができない言葉である。
この「Coucou(クック―)」と言うフレーズのはよく手を振る動作と一緒にされているため、日本語に例えると「やっほー」が最も適切な訳になるのではないかと思われる。
したがって、学生同士や友達同士、子供に用いるのには問題がないが、職場の同僚や上司にはあまり用いないほうがよい。日本語で「やっほー」と言ってもおかしくない間柄であれば、「Coucou(クック―)」も使うことができると覚えておけばよい。
– Tiens? Mais où est donc passée Pegiko?(おや?ぺぎこは一体どこに行ったのだろう?)
– Coucou Peggy! Je suis là!(やっほー、ぺぎぃ!ここよ!)
因みに、「un coucou(アン・クックー)」とは「カッコウ鳥」のことで、この鳥の鳴き声が由来となった挨拶の言葉なのではないかと思われる。
1-6. 「Yo!(ヨ!)」=「よ!」
日本語でも、たまに「よ!」という挨拶を耳にすることがあるが、実はこの挨拶はフランスでも使うことができる。スペルは「Yo(ヨ)」。
厳密に言えば「お」の音の発音が微妙に異なるのだが、一文字であるし、非常にカジュアルな挨拶なので、日本語のそのままの「よ!」でもまず問題になることはないだろう。
なお、通用するとはいえ、カジュアルな挨拶の主流派はやはり「Salut(サリュ)」なので、フランスで「Yo(ヨ)」を耳にすることは少ないかもしれない。
Yo mec, comment ça va?(よう、だんな!調子はどうだい?)
Yo! Ça roule?(よ!元気か?)
因みに、上の例文で用いた「mec(メック)」という単語は、英語の「man」に該当する言葉で、フランス語で男性のことを意味する俗語である。カジュアルな挨拶言葉の「Salut(サリュ)」や「Yo(ヨ)」と一緒に発言されることが多い。
1-7. 「Hey!(ヘイ!)」=「へい!」
更にもう少し珍しいカジュアルな挨拶に「Hey(ヘイ)」というものも存在する。こちらは、挨拶と言うよりは非常に軽い呼びかけのような感じであるが、実際に「Salut(サリュ)」や「Yo(ヨ)」の代わりに常に「Hey(ヘイ)」を用いている人をぺぎぃは30年間で2人だけ見たことがある。
なお、「ヘイヘイ」みたいな感じで使われるのはあまり聞いたことがなく、発音も「エイ」ではなく「ヘイ」とちゃんと「H」を発音しているようであった。たまたまぺぎぃが出会った人達が特殊だったのかもしれない。
Hey!(へい! =よう!)
→ 個人的な経験では、お互いの手を叩いたり、拳をぶつけ合う動作と共に用いられることが多い。
Hey! Ça va?(へい!元気かい?)
まぁ、フランスでは非常に珍しい挨拶であるため、皆様がフランスへ行ったとしても、余程のことがない限り一切使うことがないだろう。
1-8. 「Allô?(アロ?)」=「もしもし」
こちらはご存じの通り、電話での挨拶である。日本語の「もしもし」に該当する。
別に電話では必ず「Allô(アロ)」と言わなければいけないというルールは存在しないのだが、相手がちゃんと自分のことを聞こえているかどうか確認するために用いられる場合が多い。
また、意識を失っていたり、自分の声が届いているかわからない人に対しても、「もしもし、聞こえていますか?」という意味合いで用いられることがある。
電話で:Allô, bonjour! C’est Peggy!(もしもし、こんにちは!ぺぎぃです)
途中で通信が途切れたとき:Allô? Allô? Vous m’entendez?(もしもし?もしもし?聞こえていますか?)
1-9. 「Rebonjour(ルボンジュー)」=「再びこんにちは」
「1-1.」ではフランス語の基本の挨拶「Bonjour(ボンジュー)」について述べたが、では一度挨拶を交わした人と何かしらの理由で同じ日にまたばったり会ってしまったという経験はないだろうか?
この場合、もう一度「Bonjour(ボンジュー)」と改まって挨拶するのはおかしいし、かといってエレベーターなど、何も言わないままでは気まずい場合もある。
そういったときには、「Bonjour(ボンジュー)」ではなく、「Rebonjour(ルボンジュー)」と言うのが一番自然である。
「Re」という頭文字には「もう一度」という意味合いが含まれているので、日本語に訳すと「再びこんにちは」という意味になる。「Bonjour(ボンジュー)」の部分を省略して「Re!」とだけ言う人もいる。
Tiens? Rebonjour! On se croise souvent!(おや?再びこんにちは!よく会いますね!)
Re!(また会ったね!)
なお、午後の挨拶の「Bonsoir(ボンソワー)」に対しても「Re」を付け加えて「Rebonsoir(ルボンソワー)」ということができる。
1-10. 「Enchanté(アンシャンテ)」=「はじめまして」
日本語では、よく「よろしく」や「よろしくお願いします」という言葉を耳にするが、フランス語にはそのような言葉はない。しかし、一番近い言葉としては、初めて人と出会ったときに用いる「Enchanté(アンシャンテ)」という言葉を挙げることができる。
厳密には、挨拶の言葉なので、どちらかと言えば「はじめまして」に近いが、「Bonjour! Enchanté!」と「Bonjour(ボンジュー)」とも組み合わせることができるため、個人的には「よろしくお願いします」のニュアンスに近いと思っている。
なお、話し手が女性である場合には、「Enchantée(アンシャンテ)」と最後に無音の「e」を付け加える。
Bonjour Pegiko, enchantée! Je suis la sœur de Peggy!(ぺぎこちゃん、はじめまして!ぺぎぃの姉です)
他にも「Ravi de faire votre connaissance」など、様々なフレーズが存在するが、これらについては別途記事を作成する。
1-11. 「Ça faisait longtemps!(サ・フゼ・ロントン!)」=「久しぶり!」
知り合いに久々に会ったときに、「Bonjour(ボンジュー)」と言うだけでは少し素っ気ない感じがしてしまう。その時に役立つフレーズが「Ça faisait longtemps(サ・フゼ・ロントン)」である。
このフレーズは、「Ça faisait longtemps qu’on ne s’était pas vu」や「Cela faisait longtemps que nous nous étions pas croisés」の略であり、日本語では「久しぶり」、英語では「Longtime no see」に該当する。挨拶の言葉と共に用いられることが多い。
Bonjour Pegiko, vous allez bien? Cela faisait longtemps!(こんにちは ぺぎこさん、元気ですか?久しぶりですね!)
1-12. 「C’est un plaisir de vous revoir(セ・タン・プレジー・ド・ヴ・ルヴォワー)」=「再び会えて嬉しいです」
もう一つ、「Ca faisait longtemps」と同じように、しばらく会っていなかった相手に対して用いることができる、もう少し丁寧な言い回しに「C’est un plaisir de vous revoir(セ・タン・プレジー・ド・ヴ・ルヴォワー)」というものがある。
これは言葉通り訳すと、「再び会うことができてうれしいです」という意味になる。英語では「Good to see you again」と言うのだろうか?
Ben tiens, Peggy? C’est un plaisir de te revoir!(おやおや?ぺぎぃじゃないか!再び会えてうれしいよ!)
1-13. 「Bienvenue!(ビアンヴニュ!)」=「ようこそ」
お客さんを招いたりする際に役立つ挨拶が「Bienvenue(ビアンヴニュ)」という言葉である。これは日本語では「ようこそ」という意味で、英語では「Wellcome」に該当する。
「Bonjour(ボンジュー)」の時と同じように語源について考えてみると、この言葉は「良い」という意味の形容詞「Bien(ビアン)」と、「お越し」という意味の名詞「la venue(ラ・ヴニュ)」で成り立っていることがわかる。つまり、「良いお越しを=ようこそいらっしゃいました」という意味である。
ちなみにスペルについて、この「Bienvenue」という言葉は女性名詞であるため、使われる対象人物の性別に関係なく、常に語尾に「e」を付けるのである。
Bienvenue en France!(フランスへようこそ!)
Bienvenue dans votre nouvelle demeure! (あなたの新しい住処にようこそ!)
1-14. 「Ça va(サ・ヴァ)?」=「元気かい?」
フランス語を少し勉強した人ならだれでも知っているフレーズに「Ça va?(サ・ヴァ?)」というものがある。
これは「元気かい?」という意味であり、厳密には「挨拶の言葉」と言うよりは「Bonjour(ボンジュー)」やその他の挨拶の言葉の補足として付けられるフレーズである。
しかし稀に、良く知っている人や、毎日会っている人(クラスメートや職場の同僚など)に対しては単体で用いることも可能である。
Salut Peggy! Ça va?(やあぺぎぃ!元気かい?)
(視線で会釈を交わしながら)Ça va?(元気?)
ちなみに、他にも「Ca va bien?」や「Comment allez-vous?」など、色々と類義語が存在するが、それらについてここで書くと非常に長くなってしまうので、別記事にまとめておいた:
メールやチャットなど、筆記で相手と会話をするときには、やはり単体の「Ça va?」だけではなく、「Bonjour(ボンジュー)」や「Hello(ヘロー)」などのちゃんとした挨拶から始めるのが礼儀である。
日本の手紙でよく単体の挨拶の言葉として用いられる「お元気ですか」のような使い方はできない。
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【まとめ】フランス語で「Bonjour(ボンジュール)」以外の挨拶の仕方
Bonjour (ボンジュー) | フランス語の基本の挨拶で、身分を問わず、老若男女に用いることができるため、フランスでは最も使うことが多い言葉の一つ。 日本語の「こんにちは」に該当する。 |
---|---|
Bonsoir (ボンソワー) | 「こんばんは」という意味の夕方以降限定の言葉。昼間は「Bonjour(ボンジュー)」、夕方以降は「Bonsoir(ボンソワー)」と使い分けるとよい。目安は大体17時以降から。 |
Salut (サリュ) | 主に友達同士や親しい間柄で用いるカジュアルな挨拶の言葉。 日本語では「やあ」という意味。また、「じゃあね」とお別れの言葉としても使うことができる。 |
Hello (ヘロー) | 「Bonjour(ボンジュー)」と「Salut(サリュ)」の中間に存在するカジュアルな挨拶の言葉。 特にメールやチャットで用いられる印象が強い。 |
Coucou (クックー) | 軽い挨拶のようなもので、友達やかなり親密な関係間でしか用いることができないかなりカジュアルな言葉。 よく手を振る動作と一緒にされているため、日本語に例えると「やっほー」が最も適切な訳になると思われる。 |
Yo (ヨ) | 非常にカジュアルな挨拶の言葉。 日本語のそのままの「よ!」と同じような意味合いを持つ。 |
Hey (ヘイ) | 少し珍しいカジュアルな言葉。 挨拶と言うよりは軽い呼びかけのような感じ。 |
Allô (アロ) | 電話での挨拶の言葉。日本語の「もしもし」に該当する。 また、意識を失っていたり、自分の声が届いているかわからない人に対しても、「もしもし、聞こえていますか?」という意味合いで用いられることがある。 |
Rebonjour (ルボンジュー) | 一度挨拶を交わした人と、何かしらの理由で同じ日にまたばったり会ってしまったときに使える便利な挨拶の言葉。 「再びこんにちは」という意味。 |
Enchanté (アンシャンテ) | 初めて会った人に対して用いる挨拶の言葉。 「はじめまして」という意味であるが、「よろしくお願いします」というニュアンスも若干含んでいる。 |
Ça faisait longtemps (サ・フゼ・ロントン) | 知り合いに久々に会ったときに用いることができる挨拶のフレーズ。 日本語では「久しぶり」に該当する。挨拶の言葉と共に用いられることが多い。 |
C’est un plaisir de vous revoir (セ・タン・プレジー・ド・ヴ・ルヴォワー) | しばらく会っていなかった相手に対して用いることができる、もう少し丁寧な挨拶のフレーズ。 言葉通り訳すと、「再び会うことができてうれしいです」という意味である。 |
Bienvenue (ビアンヴニュ) | お客さんを招いたりする際に用いる挨拶の言葉。 「ようこそ」という意味。 |
Ça va? (サ・ヴァ?) | 厳密には「挨拶の言葉」と言うよりは「Bonjour(ボンジュー)」やその他の挨拶の言葉の補足として付けられるフレーズ。「元気かい」という意味。 良く知っている人や、毎日会っている人に対しては単体で軽い挨拶のフレーズとして用いることも可能。 |
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おまけ:フランスでの挨拶の仕方について
簡単なおまけとして、最後にフランスで人に挨拶するときの作法について書いておくとしよう。
「作法」とは何? という方のために、簡単に例えると。日本では挨拶をするときに軽く会釈をしたり、お辞儀をしたりするというものがある。
フランスでは、お辞儀こそしないが、代わりに握手をしたりキスをしたりすることが多い。これらは自分と相手の性別や、間柄などによっても方法が変わってくる。
3-1. 「Se serrer la main」=「握手をする(手を握る)」
まずは一番簡単な挨拶の方法として、「se serrer la main(ス・セレ・ラ・マン)」、いわゆる握手を取り交わすというものがある。
これは一般的に男性同士で行われる挨拶の方法であるが、学校や職場など、男性と女性の差別をなるべく排除しようと試みている環境では、男性と女性、女性と女性でも握手をして挨拶をすることがある。
また、大人数の人が集まっている場所ではわざわざ全員の手を握りに行くことが面倒なため、全員に向かって手を振りながら、「Bonjour(ボンジュー)」だけで済ます場合も少なくはない(同じく会社や学校など)。
他にも、仲の良い友人同士では、握手の代わりに手を叩いたり、拳をぶつけ合ったりする場合もある。
3-2. 「Se faire la bise」=「キスをする」
もう一つ、フランスで有名な挨拶の仕方が「キスをする」というものである。フランス語では「Se faire la bise(ス・フェー・ラ・ビーズ)」と言う。
これは、何も口づけをするという訳ではなく、相手と軽く頬と頬を触れさせながら「チュッ」とキスをするというものである。
キスの方法も、右側にするのか、左側にするのか、また両側に交互にするのかなど、様々な方法があるが、特にこれと言った決まりはない。相手が差し出した側の頬に自然にキスをしに行くか、自分から差し出せばよいのである。まぁ、おそらく不慣れな日本人の場合は相手の出方を待ってみるのもよい。たまに、アジア人に対しては遠慮してキスをしないでくれる人もいる。
一般的には、自分か相手のどちらか、または二人とも女性である場合に、握手ではなくキスをするのが礼儀とされているが、先ほど述べたように、大人数が集まっている場所では、いちいち全員にキスをして周る必要はない。軽く手を振っておけばよいのである。
また、男性同士の場合であっても、親友同士や親族など、非常に親しい間柄では同じように握手ではなくキスをするという風習がある。
キスの言葉について
ちなみに余談であるが、フランス語で「キス」を表す表現には:
- 挨拶のキス:「une bise(ユヌ・ビーズ)」 ⇒ 「se faire la bise(ス・フェー・ラ・ビーズ)」
- 愛情のキス(頬など):「un bisou(アン・ビズ)」 ⇒ 「faire un bisou(フェー・アン・ビズ)」
- 口づけ:「un baiser(アン・ベゼ)」 ⇒ 「embrasser(アンブラッセ)」 (単なるハグという意味も)
というものがある。
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