このような疑問を抱いた方はいないだろうか?
今回の記事ではフランス語で流暢に「ありがとう」を相手に伝えるための方法を紹介していく。
本記事の内容
・フランス語で流暢に「ありがとう」を伝えるコツ【ビジネスでも使える】
この記事を書いているぺぎぃはフランス生まれ、フランス育ちの日仏ハーフ。今まで30年間フランスで様々な「ありがとう」の表現方法を体感してきた。
そこで、今回の記事では、「メルシー(Merci)」や「メルシー・ボクー(Merci beaucoup)」と合わせて使うことで、フランス語が流暢に聞こえるようになるコツを紹介していこうと思う。
この裏技を使えば、留学や旅行でフランスに行く方も、フランス語を始めたばかりの人も流暢にフランス人に「ありがとう」と感謝の気持ちを表すことができるようになるはずである。興味がある方は是非とも最後まで読んでみることをお勧めする。
目次
フランス語で流暢に「ありがとう」を伝える方法【ビジネスでも使える】
基本的に、フランス語では「メルシー(Merci)」と「メルシー・ボクー(Merci beaucoup)」を使い分けていれば何の問題もないのであるが、これだけでは今一つ捻りがないというか、言葉に深みがない。
そこで、これからフランス語で流暢に「ありがとう」を相手に伝えることができるコツ(裏技?)について紹介していこう。
ちなみにこれらのコツは英語などでも通用する。
1-1. コツその①:「ありがとう」の後に相手の名前を付け加える
・ 「ありがとう」の後に名前を付け加えると、相手は親近感を抱く
まず、一番簡単な方法は、人に「ありがとう」と言う際、「メルシー(Merci)」の後に相手の名前を付け加えることである。
そうすることによって、相手側からは素っ気ない「ありがとう」として受け止められるのではなく、親近感を抱いてもらえるようになる。
– Tiens Peggy, j’ai fini ce que tu m’avais demandé de faire. (はい、ぺぎぃ。頼まれていたことを終わらせたよ。)
– Ah, merci beaucoup Pegiko!(ああ、どうもありがとう、ぺぎこ!)
また、「相手の名前がわからない場合や、目上の方に対してはどうすればよいんだ?」という質問が聞こえてくるようだが、ご心配なく。
そのような場合には、名前の代わりに「ムッシュ(Monsieur)」や「マダム(Madame)」を付け加えておけばよい。このようにすれば、相手の名前がわからないビジネスシーンなどでも問題なく使える。
・ パン屋さんの例
例えば、近所のパン屋さんでパンを買ったとしよう。相手は当然あなたの名前などはわからないはずだ。
そこで相手が
「Merci! Bonne journée!」
と言った場合と、
「Merci Monsieur! Bonne journée!」
あるいは、「Merci Madame! Bonne journée!」
と言った場合とでは、どちらが好印象を抱くだろうか?
明らかに後者の方である。
つまり、Merci(ありがとう)を単体で用いるのに比較し、Merci Monsieur や Merci Madame のように相手を表す言葉を付け加えることによって、印象を良くすることができるのである。
コツ① まとめ
・ 「ありがとう」を言う際に、「メルシー(Merci)」の後ろに相手の名前を付け加えると親近感を持たせることができる。
・ 相手の名前がわからない場合や、目上の方と接する場合には、「メルシー(Merci)」の後ろに「ムッシュ(Monsieur)」や「マダム(Madame)」を付け加えておくことで、印象を良くすることができる。
1-2. コツその②:「ありがとう」の後に気持ちや感想を表す表現を付け加える
・「ありがとう」の後に一文付け加えると、感謝の気持ちが倍増する
もう一つ、フランス語や英語で使えるコツは、「ありがとう」の後に気持ちや感想を表す表現を付け加えることである。
これは照れ屋な日本人ではあまり頻繁に用いないテクニックであるが、フランスでは非常に多くの人が用いている。
先程の例文を使って、いくつかの回答パターンを紹介しよう:
– Tiens Peggy, j’ai fini ce que tu m’avais demandé de faire. (はい、ぺぎぃ。頼まれていたことを終わらせたよ。)
→ Merci! C’est très gentil!(ありがとう。優しいね!)
→ Merci! C’est super!(ありがとう。すばらしいよ!)
→ Merci! C’est parfait!(ありがとう。完璧だよ!)
このように、相手に「ありがとう」と伝える際に、「メルシー(Merci)」の後に一文追加することで、相手に伝える感謝の気持ちが倍増するのである。
・ 贈り物やサービスを受けた場合に使えるフレーズ
他にも、贈り物やサービス(手助けや、手伝いなど)を受けた場合に使えるフレーズの例として:
– Merci. Il ne fallait pas!(ありがとう。必要なかったのに!)
– Merci. C’est très aimable à vous. (ご親切にありがとう。)
というものがある。
一つ目の、Il ne fallait pas!(必要なかったのに!)というのは、別にイラついている意味ではなくて「ああ、そんな!いいのに!」みたいな感じで、遠慮をするときに用いるフレーズである。
フランスでは結構頻繁に聞くフレーズなので、覚えておいて損はない。
コツ② まとめ
・ 「ありがとう」を言う際に、「メルシー(Merci)」の後ろに気持ちや感想を表す表現を付け加えることによって、相手に伝わる感謝の気持ちを倍増させることができる。
・ 贈り物や、サービスなどを受けた場合には、「Il ne fallait pas!」や「C’est très aimable à vous.」を付け加えるとよい。
1-3. コツその③:何に対して「ありがとう」なのか付け加える
最後にもう一つフランス語でよく用いるコツとして、「何に対してお礼を言っているのかを明確に伝える」というものがある。
日本語でもよく、「本日はお越しいただきありがとうございました」と言ったりするが、この「本日はお越しいただき」に相当する部分である。
しかし、日本語でこのような表現方法を用いたりする場合の多くは筆記やスピーチなどの改まった場であるのに対し、フランス語では、特に改まった場ではなくても、気軽に「○○ありがとう」と理由を付け加えることが多い。
こうすることによって、素っ気ない単品の「メルシー(Merci)」から抜け出すことができるし、場合によってはより丁寧な言い回しにすることができる。
では、さっそく表現方法を見てみよう!
・ Merci pour ○○(+名詞)
まずは、理由が名詞で表せる場合、「Merci pour ○○」の表現を用いる。ちなみに、この表現は過去形でも現在形でも用いることができる。
– Merci pour votre accueil(お世話になります/お世話になりました)
– Merci pour votre email(メールありがとうございます/メールありがとうございました)
– Merci pour votre aide(手助けありがとうございます/手助けありがとうございました)
– Merci pour aujourd’hui(本日はありがとうございます/本日はありがとうございました)
– Merci pour tout(何から何までありがとうございます/何から何までありがとうございました)
このように、「何についてお礼を言っているのか」を追加するだけで、素っ気ない態度から抜け出すことができるのである。
・ Merci d’avoir/d’être ○○(+過去分詞)
続いて、理由が動詞で表される場合、「Merci d’être ○○」や「Merci d’avoir ○○」を用いることになる。
– Merci d’être venu(お越しいただきありがとうございました)
– Merci d’avoir participé(ご参加いただきありがとうございました)
ここでも、「何故お礼を言っているのか」を相手に明確に伝えることによって、味気のない「メルシー(Merci)」単体から抜け出している。
一つだけ注意点を挙げるとすれば、この「Merci d’être ○○」や「Merci d’avoir ○○」は「Merci de ○○」と省略することができないということである。
なぜなら、「Merci de ○○(動詞)」という表現は「○○をしてくれてありがとう」という意味ではなく、「○○をしてください、先にお礼を言っておきます(=○○よろしく)」という意味合いになってしまうからである。しかも、半強制的なニュアンスを含んでいて、個人的にはあまり好きではない表現。
例えば:
○ Merci d’être venu.(お越しいただきありがとうございました)
× Merci de venir.(来てください)
○ Merci d’avoir participé.(ご参加いただきありがとうございました)
× Merci de participer.(参加してください)
ちなみに、「よろしく」と言いたいときには、「Merci d’avance」という表現を用いることもできる。
コツ③ まとめ
・ 「ありがとう」を言う際に、「○○に対して」を付け加えることによって素っ気ない単品の「メルシー(Merci)」から抜け出すことができ、より丁寧な言い回しにすることができる。
・ 表現パターンは「Merci pour ○○(名詞)」と「Merci d’avoir/d’être ○○(過去分詞)」の二種類存在する。
・ 「Merci de ○○(動詞)」は「○○してください」という表現であるため、間違えないように注意。
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まとめ:フランス語で流暢に「ありがとう」を伝えるためのコツ
以下に今回の記事のポイントをまとめよう。
・ 通常の会話では、「メルシー(Merci)」と「メルシー・ボクー(Merci beaucoup)」を使い分けていればOK。
・ 「メルシー(Merci)」の後に相手の名前を追加すると、親近感を沸かせることができる。
・ 「メルシー(Merci)」の後に気持ちや感想の言葉を付け加えると、相手に伝わる感謝の気持ちが倍増する。
・ 何に対して「ありがとう」なのかを付け加えると、素っ気ない「メルシー(Merci)」から抜け出し、より丁寧な言い回しになる。
ちなみに各コツを自由に混ぜ合わせて、無限に表現性を高めて遊んでみるのもおすすめである。
– Merci!(第一段階)
– Merci Pegiko!(第二段階)
– Merci Pegiko, c’est très gentil!(第二段階)
– Merci Pegiko, c’est très gentil de m’avoir aidé!(第三段階)
– Merci infiniment Pegiko, c’est vraiment très très aimable à toi de m’avoir aidé! Je t’en suis extrêmement reconnaissant!(無限)
まぁ、でも迷った場合には「メルシー(Merci)」だけでも十分に感謝の気持ちは伝わるので、心配せずにガンガン「メルシー(Merci)」を連発していくことをぺぎぃはおすすめする。
それでは、最後まで読んでいただいて、大変ありがとうございます!
Merci beaucoup d’avoir lu cet article jusqu’à la fin.
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