お礼のフレーズ

フランス語で「ありがとう」を伝えるフレーズ12種類【最上級も】

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ぺぎこ
ぺぎこ
フランス語で人に「ありがとう」と伝えるときに、いつも「メルシー(Merci)」ばかり使っているけど、他にも便利な表現はないのかな?もしあれば教えてほしいな。

今回の記事ではこのような疑問に答えていく。

本記事の内容

・フランス語で「ありがとう」を伝えるフレーズ一覧(10種類)

・筆記でフランス語を書くときにはどうすればよいか【手紙やメールなど】(2種類)

この記事を書いているぺぎぃはフランス生まれ・フランス育ちの日仏ハーフ。今まで30年間フランスで様々な「ありがとう」の表現を聞いて暮らしてきた。

フランス語を勉強している人の悩みで「人に「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたい際に、「メルシー(Merci)」以外の適切な表現はないだろうか?」というものがある。

結論から言ってしまえば、「メルシー(Merci)」はカジュアル&フォーマルを含めて非常に万能なお礼の言葉なので、それだけ使っていても全く問題はない。しかし、シンプルな「メルシー(Merci)」以外にも便利な表現が多々存在することは確かである。

そこで、今回の記事では、「メルシー(Merci)」以外にも、フランスで人に「ありがとう」を伝えたいときに用いることができるフレーズ合計12種類を一覧で紹介していこう。

また、後半ではメール手紙などの筆記の際には、どのような「ありがとう」のフレーズを用いるのが正しいかも説明しているので、気になる方は最後まで読んでみることをおすすめする。

フランス語で流暢に「ありがとう」を伝える方法【ビジネスでも使える】フランス語で人に感謝の気持ちを伝える際に、「Merci(メルシー)」だけでは少し物足りなく感じたりしたことはないだろうか?この記事では、フランス語で「ありがとう」をうまく伝える方法を3つ紹介する。流暢な表現ができるようになりたい方におすすめ!...

フランス語で「ありがとう」を伝えるフレーズ一覧【10種類】

とりあえず、基本のフレーズから見ていこう。

1-1. 軽く「ありがとう」と伝えたい場合

・ Merci

「ありがとう」をフランス語で伝えるためには「メルシー(Merci)」と言うのが基本の形である。

通常の会話では、カジュアル&フォーマルを問わず、人にお礼や感謝の気持ちを伝えたい場合には気軽に「Merci!」と言ってあげることを心掛けるとよい。

ちなみに、実際の発音は「メルシー」ではなく、「メッシ」に近い。IPA発音記号では[mɛʁ.si]である。

・ Merci beaucoup

「メルシー(Merci)」に続いて、もう一段階上のお礼の言葉には「メルシー・ボクー(Merci beaucoup)」というものがある。

フランス語で beaucoup というのは「たくさん」という意味なので、直訳すると「たくさんありがとう」ということになる。英語に置き換えると、Thank you very much に相当するものである。

たまに、「ありがとう=Merci」「ありがとうございます=Merci beaucoup」だという説明を見かけたりするが、これは間違い。丁寧さで言うなら、MerciMerci beaucoup も同じレベルであり、ただ単に「普通のありがとう」「ちょっぴり多めのありがとう」かの違いである。どちらかと言えば Merci beaucoup「どうもありがとう」に近い気がする。

・ Merci bien

更にもう一つ、日常で頻繁に用いられる「ありがとう」の表現として「メルシー・ビアン(Merci bien)」というものもある。

これは、少し捻った言い方であるが、日本語に訳すと「ありがとうよ」に相当するのではないかなと、ぺぎぃは考える。

ただし、一つだけ注意点として挙げておくのは、この Merci bien は先ほどの MerciMerci beaucoup と比較して、少しだけカジュアル要素を含んだ言い方だということ。上司や目上の人に用いることは避けたほうが良く、友達に使うときにも言い方に気を付ける必要がある。

特に、突っぱねたような言い方で、Merci bien とフランス人が発言する場合は、大分嫌味要素がこもっており、「とりあえずお礼は言わなければいけないから、言うだけだよ」のようなニュアンスがある。

ぺぎぃ
ぺぎぃ
フランス語習いたての初心者は、まだ使わない方がいいかもね!

軽く「ありがとう」と伝えるためのフレーズまとめ

Merci(ありがとう)
⇒ カジュアル&フォーマルのどちらもOK

Merci beaucoup(どうもありがとう)
⇒ カジュアル&フォーマルのどちらもOK

Merci bien(ありがとうよ)
⇒ カジュアルな言い方

1-2. 心の底から「ありがとう」と伝えたい場合

次に、軽い気持ちではなく、心の底から相手に「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたい場合のバリエーションを見ていこう。

・ Merci infiniment

まずは、Merci beaucoup よりも更に上級フレーズとして使われるのが「メルシー・アンフィニモン(Merci infiniment)」

この infiniment というのは、infini(無限)から来ており、直訳すると「無限にありがとう」という意味になる。

言うべき「ありがとう」が多すぎて、 もう Merci beaucoup だけでは感謝の気持ちが伝えきれないという場合に Merci infiniment を用いるとよい。

・ Merci mille fois / Mille mercis

続いて、似たような表現に「メルシー・ミルフォワ(Merci mille fois)」若しくは「ミル・メルシー(Mille mercis)」という二つの表現が存在する。

Mille とは「千」という意味なので、これはどちらとも「ありがとう×1000」という意味になる。

使うシーンは、先ほどの Merci infiniment と同じく、Merci beaucoup では感謝の気持ちが伝わり切れない場合であるが、ぺぎぃの感覚では Merci mille fois / Mille mercisカジュアルに近い表現であるような気がする。

フォーマルな場で感謝の気持ちを伝えたいのであれば、この表現ではなく、Merci infiniment か、これから紹介していく他の表現を用いることをおすすめする。

・ Merci du fond du cœur

カタカナ表記が難しいが、「メルシー・デュ・フォン・デュ・キュール(Merci du fond du cœur)」はまさに「心の底からありがとう」をフランス語に訳した言い回しである。

ぺぎぃも生まれてから今までの人生で一度も使ったことがないのではないかというくらい心底の感謝の気持ちを伝える表現であり、Merci infiniment より更に感謝をしたい場合に用いるとよい。

・ Je ne sais pas comment vous remercier.

同じく、レベルが高い「ありがとう」の表現として「ジュ・ヌ・セ・パ・コモン・ヴ・ルメーシエ(Je ne sais pas comment vous remercier)」というものがある。

これは、もはや「どのように感謝の気持ちを伝えればよいのかわからない」という意味で、Merci du fond du cœur と同じくらい感謝度が高いフレーズだと思われる。

このフレーズを言った直後に、更に Merci を追加することもできる。

Je ne sais pas comment vous remercier. Merci! Vraiment merci beaucoup!(一体どうお礼を申し上げればよいのか。ありがとうございます。本当にありがとうございます!)

ぺぎこ
ぺぎこ
「どのようにお礼を言っていいのかわからないのに、Merci と言っちゃっているけど?
ぺぎぃ
ぺぎぃ
細かいことは気にしなくていいんだよ!要は感謝の気持ちが伝われば良いんだ。

・ Un grand merci à …

今までの表現では、会話相手に対して感謝の気持ちを述べていたが、発表会や演説などでは、「主催者にありがとう」とか「協力していただいた皆様にありがとう」と言った、第3者に対する「ありがとう」の表現が必要になったりする。

そのような場合、「Merci à ○○」で済ませてもよいのだが、心の底から感謝の気持ちを伝えたい場合には、「アン・グラン・メルシー・ア・○○(Un grand merci à ○○)」というフレーズが用いられる。

これは、文字通り「盛大なありがとう」という意味であり、通常「△△に対して」や「□□をしていただいて」と続けることになる。

Un grand merci à tous les invités d’être venu à mon concert ce soir.(会場の皆様には、今夜のコンサートにお越しいただき、大変ありがとうございました。)

Un grand merci à mes amis pour m’avoir fait ce merveilleux cadeau.(この素晴らしいプレゼントを贈ってくれた友人たちには、大きな感謝の気持ちを伝えさせていただきたい。)

・ Merci encore

最後に、「メルシー・アンコール(Merci encore)」というフレーズを用いることによって、相手に感謝の気持ちの追加攻撃を加えることがでる。

このフレーズは、既に相手に感謝の気持ちを伝えてはいるものの、もう一度「本当にありがとうね」と伝えておきたいという時(例えば、相手と別れる帰り際など)に使うことができる。

シンプルな表現であるため、結構いつでもどこでも使うことができるので、非常におすすめである。

心の底から「ありがとう」と伝えるためのフレーズまとめ

Merci infiniment(「無限に」ありがとう)
⇒ Merci beaucoup よりも更に強い回し

Merci mille fois / Mille mercis(ありがとう×1000)
⇒ 同じく、Merci beaucoup よりも強い言い回し、ややカジュアル

Merci du fond du cœur(心の底からありがとう)
⇒ 心底感謝の気持ちを伝えたいときに

Je ne sais pas comment vous remercier.(感謝の言葉が見つかりません)
⇒ 言葉だけではうまく感謝の気持ちが表現できないときに、追加で Merci を付け加えるのもOK

Un grand merci à …(○○に盛大なありがとう)
⇒ 公然の場で第3者に対して感謝の気持ちを伝えたいときに

Merci encore(本当にありがとう)
⇒ 最後に一言お礼を付け加えたいときに

1-3. 動詞remercierを用いた表現(少しフォーマル)

「メルシー(Merci)」 ではなく、動詞の remercier(お礼を言う)を用いた表現が使われることもある。

これは、今までの表現と比較して若干フォーマルな言い回しになるので、覚えておいて損はないと思う。

・ Je te remercie.

日本語に訳すと「感謝する」に近い意味合いをもつ。通常の Merci(ありがとう)よりも若干言葉に重みが感じ取れるのがわかるだろうか?

・ Je vous remercie.

Je te remercie(感謝をしている)の丁寧版。日本語に訳すと「お礼を申し上げます」みたいな訳し方ができる

複数形の2人称代名詞を用いているので、Je vous remercie の方が更にフォーマルな言い方となっている。

動詞 remercier を用いた表現(少しフォーマル)まとめ

Je te remercie(感謝する)
⇒ Merci よりも重みが増した表現

Je vous remercie(お礼を申し上げます)
⇒ 2人称 vous を用いることにより、更に丁寧な表現

1-4. フランス語で「ありがとう」を伝えるフレーズ【一覧表】

Merci普通の「ありがとう」。カジュアル&フォーマルのどちらもでも使える。
Merci beaucoup少し良くなった「ありがとう」。英語では「Thank you very much」に等しい。
Merci bien「ありがとうよ」と、少しカジュアルな言い方。
Merci infiniment「Merci beaucoup」よりも更に強い言い回し。「無限に」ありがとうの意味。
Merci mille fois/Mille mercis同じく、「Merci beaucoup」よりも強い言い回し。「ありがとう×1000」の意味。
Merci du fond du coeur心底感謝の気持ちを使えたいときに用いるフレーズ。
Je ne sais pas comment te/vous remercier言葉だけではうまく感謝の気持ちが伝わらないときに用いるフレーズ。続けて「Merci」を追加するのもよい。
Un grand merci à …公然の場などで第3者に対して感謝の気持ちを伝えたいときに用いられるフレーズ。フォーマルな場で多い。
Merci encore「本当にありがとう」と最後にもう一回お礼の言葉を付け加えたときに。
Je te/vous remercie動詞にすることによって、通常の「Merci」より更に重みが増した表現。相手によって、人称を使い分けることが可能。

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手紙やメールでフランス語を書くときに使う「ありがとう」【最上級2種類】

では、ここまでは主に口頭会話の場合について話してきたが、手紙やメールといった筆記で「ありがとう」とお礼や感謝の気持ちを伝えたいときにはどのようなフレーズを用いればよいのだろうか?

2-1. 友達とのカジュアルなやりとりの場合

・ 結論:Merci/Merci beaucoup でOK

先に結論から言ってしまうが、友達とのカジュアルなメールやチャットのやり取り程度であれば、「メルシー(Merci)」と「メルシー・ボクー(Merci beaucoup)」の使い分けで十分である

友達同士の筆記のやり取りと言うのは、基本的に口頭会話で話すような内容を、わざわざ電話をかけたり、相手の家に出向いたりする必要なくチャットやメールで行うものなので、筆記で急にかしこまったりしてしまうと相手が驚いてしまう可能性がある。

・ 心の底から感謝を述べたい場合

それでも、心の底から友達に対して感謝の気持ちを述べたいという場合があったりもする。そういう時には、どうすればよいのか?

例えば、たまに友達同士でも、Merci du fond du cœur(心の底からありがとう)Je ne sais pas comment te remercier(どうお礼を言えばよいのか、言葉が見つからない)などの表現を用いてくる人がいる。

勿論、時と場合にもよるかもしれないが、ぺぎぃとしては些細な事でいきなり一番レベルの高い「ありがとう」のフレーズを出してしまうと、次からより大きな感謝の気持ちを伝える必要が出てきたときに困ってしまい、安っぽい人だなと思われてしまう気がするので、あまりお勧めしない。

そのため、本当に感謝の気持ちが伝えたいのであれば、「Vraiment, merci beaucoup(誠にありがとう)」 と形容詞 Vraiment を付け加えたりしてアレンジを加えてみるのよい。

また、最後に、Merci encore(本当にありがとう)と言ってメールや手紙を締めくくるのも最適。このMerci encore というのは、あまり大げさな表現ではないため、友達間であっても使用するのはOKである。

友達とのカジュアルなメールや手紙の場合(まとめ)

・基本的に MerciMerci beaucoup を使い分けるのがベスト

・大げさすぎる表現は避けたほうがよい

・本当に感謝の気持ちを伝えたい場合には、Vraiment を用いたり、Merci encore のフレーズを用いるのが最適

2-2. 職場で同僚や上司に送る手紙&メールの場合

・ 結論:職場でもMerci/Merci beaucoup でOK

ここでも結論を言うと、職場でのメールのやり取りでも「メルシー(Merci)」と「メルシー・ボクー(Merci beaucoup)」で十分である

フランス語の MerciMerci beaucoup のフレーズはカジュアル&フォーマルの両方で用いることができるので、仕事仲間や上司に用いるのには非常に適している

・ フランスの職場では「仲間同士」という気持ちが強い

また、フランスの職場では、「同じ仲間同士」という気持ちが強いので、下手にかしこまった言い方をしてしまって距離を置くのはあまり好ましくない。

例えば、ぺぎぃも、フランスの会社に初めて就職したときに、ついつい日本と同じように上司に対して丁寧語や敬語(丁寧人称のVous)を用いて話していたら、出会ってまだ5分と経たないうちに「頼むから丁寧語は使わないでくれ、距離感がでてしまって仕事が楽しくなくなる。」と言われてしまった経験がある。

ぺぎこ
ぺぎこ
「でも、口頭会話とメールでは状況が異なるんじゃないのかしら?
ぺぎぃ
ぺぎぃ
同じだよ、フランスではサバサバした関係が好まれる傾向にあるんだ。

つまり、基本的には職場の同僚や上司に対してであっても、何かしてもらったら気軽にMerci と感謝の言葉を用いるのが正解。これは、たとえメールであっても、同じことである。

2-3. フォーマルな手紙&メール(面接、招待状等)の場合

では、見知らぬ相手尊い相手に対するメールや手紙ではどうだろうか?

例えば、企業へのエントリーシートを送付するときや、お客様宛に招待状を送付するときには、MerciMerci beaucoup だけで済ますのは些か軽い気がする。

そこで、ここでは完全にフォーマルな文面を書いているときに締めくくりとして使うフレーズを二つ紹介しよう。

・ Mes remerciements les plus sincères.

これはぺぎぃが今の会社に応募したときに送った書類に書いていたフレーズである。

「Mes remerciements les plus sincères(直訳:最も切実な謝辞)」とはフォーマルな手紙やメールでは非常に便利な締めくくりの言葉として用いることができる。意味合いは「お忙しい中、最後までお読みいただき、ありがとうございました」みたいな感じである。

他にも、Sincères salutations や、Mes salutations les plus distinguées などと締めくくる場合もあるが、「相手に対する感謝の気持ちを伝える」意味合いで用いるとしたら、Mes remerciements les plus sincères の方が相応しいとぺぎぃは考えている。

・ Avec mes remerciements

もう一つの締めくくりの例として挙げられるのが、「Avec mes remerciements(直訳:私のお礼と共に)」というフレーズである。

これは、通常は単体で用いることはしなく、一文で:

Avec mes remerciements, je vous prie de trouver ici, Madame/Monsieur, l’expression de mes sentiments distingués.

としてフォーマルなメールや手紙を締めくくることが多い。

意味合いは、先ほどと同じく「お忙しい中、最後までお読みいただきありがとうございました。何卒よろしくお願いいたします。」ということである。

まとめ:フランス語で「ありがとう」を伝えるフレーズ

記事のポイントを以下にまとめる。

・「メルシー(Merci)」と「メルシー・ボクー(Merci beaucoup)」カジュアル&フォーマルを含めて非常に万能なお礼の言葉なので、この二つだけを駆使していても全く問題はない

・心から相手に「ありがとう」の言葉を伝えたい際には、Merci infinimentMerci encore 等の表現を用いてみるのもよい。

・友達や職場の同僚&上司とメールを交わす際には、特別にフォーマルな表現を用いる必要はない。気軽に Merci と感謝の気持ちを伝えるのが正解。

・面接や招待状など、見知らぬ相手や尊い相手に対するフォーマルな手紙やメールでは、Mes remerciements les plus sincèresAvec mes remerciements 等のフレーズで締めくくればよい。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。

Je vous remercie de tout mon cœur d’avoir lu cet article jusqu’à la fin.

ぺぎぃ&ぺぎこ
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