【フランス語の歌】ぺ千代ちゃんがはまったコンティーヌとHenri Dès(アンリ・デス)|日仏ハーフ体験記⑭
さて、ぺ千代(ぺちよ)ちゃん育成日記の第14話である。
前回の記事では、フランス語の「Oui」と「Non」の習得順序のナゾを考察したが、今回はガラッと趣向を変えて――ぺ千代ちゃんがはまったフランス語の歌について紹介していこうと思う。
歌というものは不思議なもので、意味がわからなくてもメロディがぐるぐる頭を回るものである。
それはフランス語でも例外ではなく、1歳半の頃からこつこつフランス語の歌を聴かせてきた結果――ぺ千代ちゃんが自転車の後ろで口ずさむほどお気に入りの曲が生まれた。
今回はそのエピソードをたっぷり語っていこう。
- フランス語の歌を聴かせ始めたきっかけ
- コンティーヌ(フランス語童謡)の定番と、ぺ千代ちゃんの反応
- Henri Dèsとは?ぺぎぃの幼少期の思い出
- ぺ千代ちゃんのお気に入り曲と「La petite Charlotte」エピソード
- コンティーヌとHenri Dèsを聴かせてみて気づいたこと
目次
①フランス語の歌を聴かせ始めたきっかけ

ぺ千代ちゃんにフランス語の歌を聴かせるようになったのは、1歳〜1歳半頃のことである。
もともと、それ以前から日本語の曲や英語の子供向けの曲はよく流しており、0歳の頃からリラックス系の音楽をBGMとしてかけてあげていた。
フランス語の歌を取り入れた理由は2つある。
- リズム感を幼い頃から育てたかった
歌はずっと聴き続けると自然と身体に染み込んでくる。特定のリズムや音の組み合わせに慣れることで、耳が育つのではないかと感じていた。 - フランス語の発音に慣れてほしかった
せっかくフランス語を話しかけているのだから、曲を通じてフランス語特有の音やイントネーションにも自然に触れてほしかった。
音楽をかける頻度は完全に気分次第で、ほぼ1日中ループしてかけていた日もあれば、全くかけない日もあった。(ぺぎぃ、適当すぎるという意見は受け付けない)
日本語の曲に飽きたら英語の子供向けの曲、英語に飽きたらフランス語、という感じで、わりと不定期にローテーションしていた。
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②コンティーヌ(フランス語童謡)を聴かせてみた

最初に聴かせ始めたのは、やはりコンティーヌ(comptines)だ。フランスの伝統的な子供向けの歌・韻を踏んだわらべ歌のことで、日本でいう「むすんでひらいて」や「きらきら星」のような存在だ。
2-1. 定番コンティーヌたち
ぺぎぃ自身が幼い頃に覚えていたり、寝かしつけや抱っこしながら歌いやすいものを中心に選んでいた。
| 曲名 | 読み方・発音 | 内容 |
|---|---|---|
| Alouette, gentille alouette | アルエット、ジョンティ・アルエット | ヒバリの羽根を一つずつ「むしるぞ」という繰り返し構造の歌。(内容はかなり残酷) |
| Tourne, tourne, petit moulin | トゥルヌ・トゥルヌ、プティ・ムラン | 「回れ回れ、小さな風車」。手を回す振り付きで楽しめる。 |
| Pomme de reinette et pomme d’api | ポム・ド・レネット・エ・ポム・ダピ | りんごの品種を歌う短い曲。「pomme(りんご)」が覚えられる。 |
| Frère Jacques | フレール・ジャック | 「ジャック兄さん、まだ寝てるの?」のあの曲。世界的に有名。 |
| Ah les crocodiles | アー・レ・ココディール | ワニが登場するリズム感抜群の曲。ぺ千代ちゃん一番のお気に入りの一つ。 |
| Il était un petit navire | イレテ・アン・プティ・ナヴィール | 食料が尽きた船でくじ引きをする話……とちょっと物騒だが、祈ると魚が自ら飛び込んできて助かるエンドの物語歌。 |
| Savez-vous planter les choux | サヴェ・ヴー・プランテ・レ・シュー | 「キャベツの植え方知ってますか?」という曲。体の部位を使って植える振り付きが楽しい。 |
| Meunier tu dors | ムニエ・テュ・ドール | 「粉引き屋さん眠ってるよ」。シンプルなメロディ。 |
| Un Éléphant qui se Balançait | アン・エレファン・キ・ス・バランセ | 繰り返し系の曲なのに珍しく大好き。踊りながら歌っていた。数字が視覚的に学べるのもうれしい。繰り返し系で例外的に大ヒット |
| Pirouette, Cacahuète | ピルエット・キャキャウエット | べぎぃは個人的に好きだが、メロディがべ千代ちゃんに響かなかったか、ほぼ覚えられていない。 |
| La Mère Michel | ラ・メール・ミシェル | 同上。べぎぃは好きだが、べ千代ちゃんの定着にはならなかった。 |
| Au clair de la Lune | オ・クレー・ド・ラ・リューヌ | べぎぃが幼稚園児の頃に覚えた曲。寒れかしつけにも歌ってたが、で千代ちゃんにはそこまで刚さっていない。 |
2-2. ぺ千代ちゃんの反応は「シンプルすぎると飽きる」
ぺ千代ちゃんの反応を観察していると、いくつかの傾向が見えてきた。
| タイプ | 反応 | 例 |
| ストーリー性がある曲 | ◎ 食いつきが良い | Ah les crocodiles |
| Il était un petit navire | ||
| 繰り返しが多すぎるシンプルな曲 | △ すぐ飽きる | Alouette, gentille alouette |
| Tourne, tourne, petit moulin | ||
| Meunier tu dors |
コンティーヌの中でも「Ah les crocodiles(アー・レ・ココディール)」は特にお気に入りで、ぺ千代ちゃんはちゃんと「Cococodile*!Cococodile*!」と口ずさんでいた。
フランス語の「r」の発音が難しいものの、それっぽく言えているのがかわいかった。
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③Henri Dès(アンリ・デス)の登場

コンティーヌを一通り試した頃、次に投入したのがHenri Dès(アンリ・デス)だ。
3-1. Henri Dèsとは
Henri Dèsはスイス出身のフランス語圏のシンガーソングライターで、子供向けの音楽を専門とするアーティストである。
フランスや、フランス語圏の国で育った子供なら、ほぼ確実に誰もが一度は聴いたことがあるほどの定番中の定番だろう。
ぺぎぃにとってもHenri Dèsは懐かしさ満点の存在。「せっかくならこれも聴かせてあげたい!」と思い、YouTubeの公式チャンネルを探してぺ千代ちゃんにも聴かせ始めた。
3-2. ぺ千代ちゃんのお気に入り曲
Henri Dèsの曲を聴かせた中で、ぺ千代ちゃんが特に気に入ったものは以下のとおりだ。
| 曲名 | 読み方・発音 | 内容・ぺちよの反応 |
|---|---|---|
| Les bêtises à l’école | レ・ベティーズ | 子供たちがあれこれいたずらをする様子を面白おかしく歌った曲。ぺ千代ちゃんは聴きながら「面白い!」と笑っていた。 |
| La petite Charlotte | ラ・プティット・シャルロット | ケーキを作ろうとした女の子が道具を借りようと色々な家のドアをノックするが、誰も貸してくれない。結局ケーキは完成したが「貸してあげなかったからあげないよ!」という話。ぺ千代ちゃんが最もはまった曲で、自転車の後ろで一人口ずさむほど好きになった。 |
| Le Fantôme | ル・ファントーム | お化けが登場する曲。音がして「これはお化けかな?でも違うかな?」という内容。なぜかぺ千代ちゃんはこわいものや幽霊系が好きで、これがかなりヒットした。 |
| Mon grand loup, mon petit loup | モン・グラン・ルー、モン・プティ・ルー | 直訳すると「私の大きな狼、小さな狼」という意味になるが、これは親が自分の子供(特に男の子の場合が多い)をかわいく呼ぶときにあだ名のようなものを指す曲。ぺ千代ちゃんが気に入り、最近よく口ずさんでいる。 |
ちなみに「Le Fantôme」の歌詞はこんな感じである:
Ça fait ouh, ça fait grrr sous le toit dans la maison
Ça fait oui, ça fait toc-toc, il y a des bruits dans le plafond
Ça fait ouh, ça fait grrr sous le toit dans la maison
Ça fait oui, ça fait toc-toc, il y a des bruits dans le plafondEt si c’est pas toi et si c’est pas moi qui c’est qui c’est-il?
Et si c’est pas toi et si c’est pas moi, c’est sûrement le vent
Ou bien la souris qui a mordu le chat mais sûrement pas un fantôme
D’après c’qu’on m’a dit ça n’existe pas les fan les fantômes(Extrait de Henri Dès. “Le Fantôme.”)
「夜に音がする…私じゃない、あなたじゃない、じゃあ誰なの?」という感じで、ちょっと可愛くも不気味な演出が楽しく、ぺ千代ちゃんは特にお化けなどの怖いものが好き(?)なので直球でハマった。
3-3. ぺぎぃが個人的に好きな曲
ぺぎぃ自身が気に入って流しているのは「C’est le printemps(セ・ル・プランタン)」(春だ)などだが、こちらはぺ千代ちゃんにはそこまで刺さらなかった。
親の趣味と子供の好みが一致するとは限らないのが面白いところである。
なお、ぺぎこちゃんのほうも、ぺ千代ちゃんに覚えてもらうことを企み、寝かしつけ中によく「Maman je t’aime(ママン・ジュ・テーム)」(お母さん大好き)を歌っていた…が、そこまでうまくいかなかった。
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④忘れられないエピソード:「ラ・プティット・シャルロット」ごっこ

せっかくなのでここで、「La petite Charlotte」を使ったぺ千代ちゃんとのお気に入りのごっこ遊びを紹介しよう。
曲の中では「コンコンコン(ノック)→誰ですか?→シャルロットです!」というやり取りが繰り返される。これを布団を使った遊びに応用する。
つまりは、こうである:
- ぺ千代ちゃんが布団に隠れてもぐりこむ
- ぺぎぃが布団の上をポンポンポンと叩く
- 布団の中からペ千代ちゃんが「Qui est là?(誰ですか?)」と聞く
- 布団の外からぺぎぃが「C’est Pechiyo!」と答えて飛び出す
逆バージョンもあり、ぺ千代ちゃんがドアを叩く役をやって、ぺぎぃが「C’est papa!(パパだよ!)」と答えるパターンも楽しんでいた。
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⑤コンティーヌとHenri Dèsを比べて気づいたこと

コンティーヌとHenri Dèsの両方を使ってみて、改めて気づいたことがある。
5-1. ぺ千代ちゃんに刺さったのは「ユーモアとストーリー」
コンティーヌは曲自体がシンプルで短いため、覚えやすいと思いきや、乳幼児には「ただの雑音」として処理されやすいのかもしれない。
逆にコンティーヌの中でも「Ah les crocodiles」や「Il était un petit navire」のようなストーリー性があるものは比較的反応が良かった。
一方でHenri Dèsの曲は長くて単語が豊富。ぺ千代ちゃんがそのフレーズを完全に理解している保証はないが、「面白い!」という感情反応が出てくること自体、何かを感じ取っている証拠なのだろう。
| コンティーヌ | Henri Dès (アンリ・デス) | |
|---|---|---|
| 曲の長さ | 短め(1〜2分) | 長め(2〜4分) |
| ストーリー性 | 少ない(繰り返し系が多い) | 多い(登場人物・展開あり) |
| 語彙の豊富さ | 少ない | 多い |
| ユーモア | 少ない | 多い |
| ぺ千代ちゃんの食いつき | ものによる(△〜◎) | 全体的に良い(○〜◎) |
5-2. 親子で一緒に歌えるようになった
一時期(だいたい2歳前後)は、ぺぎぃが歌を一緒に口ずさもうとすると「歌わないで!」と怒られる時期もあった。
幼児あるあるの「なんでも一人でやりたい」モードである。
最近(3歳半)は一緒に歌ってくれるようになり、特に自転車の後ろに乗って移動中、ぺ千代ちゃんが一人でHenri Dèsの曲を口ずさんでいることが増えた。
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⑥フランス語学習者へのおすすめ&今後の展望

6-1. フランス語を学ぶ大人へのおすすめ
せっかくなので、本ブログの読者の皆様のフランス語学習についても触れてみよう。
何かというと、もし大人がフランス語の歌を学習ツールとして活用したいなら、コンティーヌよりもHenri Dèsの方が断然おすすめである。
理由はシンプルに以下の通りだ:
コンティーヌはどちらかというと「発音・リズムの基礎固め」に向いているが、語彙を増やしたいなら間違いなくHenri Dèsのような音楽付き物語曲の方が効果的だ。
オリジナル曲だけではなく、例えば「Vive le vent(ヴィヴ・ル・ヴァン)」のようなクリスマス曲を冬に流したりして、季節感も演出できるのもおすすめである。
6-2. 次に試してみたいアーティスト
ぺぎぃとしても、子供向けの曲だけでなく、いずれはぺ千代ちゃんに大人向けのフランス語の曲にも触れさせてみたいと思っている。
有名どころで挙げるならこんなあたりだ:
- Jacques Brel(ジャック・ブレル):ベルギー出身の伝説的なシャンソン歌手。詩的で深い歌詞が魅力。
- Édith Piaf(エディット・ピアフ):「La Vie en rose」で有名なフランスを代表する歌手。
- Francis Cabrel(フランシス・カブレル):「Je l’aime à mourir」などで知られるフランス出身のシンガーソングライター。詩的で温かみのある曲風が魅力。
しかし、試しに少し聴かせてみたものの、今のところは子供向けのリズムが強い曲の方が頭に入りやすいようで、大人向けのシャンソンにはまだあまり響いていない。(まぁ当然といえば当然か)
6-3. 日本にいながらフランス語の曲を聴けることについて
一昔前までは、カセットテープやCDなくして、日本でフランス語の曲を聴くのはなかなか至難の業だったのかもしれない。
しかし、インターネットやSNSの普及のおかげで、今はYouTubeで無料で何十曲も聴けて、しかもMV付きなので画面を見ながら楽しむこともできる。(一応、ぺ千代ちゃんはまだ幼いため、なるべく画面を見せないようにしてはいる)
本当に恵まれた時代だと思う!
読者の皆様やフランス語学習者の皆様も(とっくにやっていると思うが)是非色々とネットやYoutubeなどで検索して聞いてみるのをおすすめする!
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子供の頃トムとジェリーの中に出てきた曲がずっとわからなかったのですが今日わかりました。Alouette, gentille alouetteでした。スッキリ。私は路上で歌っているZAZが好きでした。Je veuxは歌詞を調べて口ずさんでいました。
P.S.イラストに書かれている一言がいつも独特で面白くて個人的にツボです。