【3歳】フランス語の間違い5選!日仏ハーフの子供あるある|日仏バイリンガル体験記⑪
さて、ぺ千代(ぺちよ)ちゃん育成日記の第11話である。
前回の記事では、ぺぎぃがぺ千代ちゃんに日常的に話しかけているフランス語フレーズを紹介したが、今回はその逆――ぺ千代ちゃんがフランス語で返すときにやりがちな間違いについて紹介していこう。
- 否定形 ne…pas の位置の間違い
- 前置詞・冠詞の欠落(jouer à)
- 否定形と人称の使い分け(tu ↔ je)
- LとRの発音の混同
- 語彙の間違い(音節の入れ替え)
ブログの投稿も動画の投稿も随分と久しくなってしまったが、色々と仕事も忙しかった中で、やっぱり1番忙しいのはぺ千代ちゃんのフランス語教育である。
…とはいえ「フランス語の教育をする」というよりは、ぺ千代ちゃんの遊び道具・おもちゃとして使われることの方がだいぶ多い。
例えばぬいぐるみのパンダとか、あとはアナと雪の女王に出てくる雪だるまみたいなやつ(正式には「オラフ」とかいう)、あれのぬいぐるみでぺ千代ちゃんと遊ぶことが結構多いのだが、その時に、ぺぎぃはせっかくなのでフランス語で1人2役、なんならぺぎぃも入れると3役やっている。
しかし、その見返りとしてぺ千代ちゃんがフランス語を返してくれることがあるのだ!
今回は、その中で正しいフランス語もあれば、間違ったフランス語もあるので、そこについて紹介できればと思う。
目次
①否定形 ne…pas の位置
まずは、ぺ千代ちゃんがよく間違える――というよりは、フランス語の初心者でも間違いやすいポイントから紹介しよう。
本当に超初心者の話ではあるが、物を否定形にするとき、結構フランス語では難しい。
英語では「not」を使うが、フランス語では「ne」と「pas」の2つの単語で動詞を挟む必要がある。
ただ、単純に動詞を囲めばいいかというとそうではなく、助動詞にくっついてくる言葉との兼ね合いが、結構間違いやすいポイントなのである。
1-1. 「Tu as faim?」(お腹空いた?)に対する返答
正しい返答と、ぺ千代ちゃんの間違い
例えば、ぺ千代ちゃんにお腹が空いたかを聞くとき、フランス語では以下のように聞くことができる:
- Est-ce que tu as faim?(エスクチュアファン)= お腹空いた?
- もっとカジュアルには:
Tu as faim?(チュアファン)= お腹空いた?
これに対して「うん、お腹空いた」と言う場合は:
「Oui, j’ai faim.」(ウィ、ジェファン)
と言えばいい。でも「お腹空いていない」「今食べたくない」というときには:
「Non, je n’ai pas faim.」(ノン、ジュネパファン)
と言わないとダメである。
ところが、ぺ千代ちゃんがよくする間違いは、日本語の「ない」と同じ感覚で「pas」を後ろに持ってきてしまうことである:
- ⭕ Je n’ai pas faim.(ジュ ネ パ ファン)← 正しい
- ❌ Je n’ai faim
pas.(ジュ ネ ファン パ)← ぺ千代ちゃんの間違い
1-2. 複合過去での「pas」の位置
Je comprends(分かる)の否定と過去形
もう少し難しい例を挙げると、「Je comprends」(ジュ コンプラン=理解した)というフレーズがある。
否定の場合は:
「Je ne comprends pas.」
と最後に「pas」を入れる。これは比較的分かりやすい。
でも複合過去(passé composé)にした場合は:
「Je n’ai pas compris.」
と、「pas」の後ろに過去分詞「compris」(コンプリ)を置くことになる。
つまり、「ne」 と「pas」で挟むのは常に助動詞であって、過去分詞はその外側に置くのがポイントである。
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②前置詞・冠詞の欠落(jouer à)
続いては、前置詞と冠詞の欠落についてである。
ぺ千代ちゃんの家には、フランスのおもちゃではないが、ヨーロッパ(ドイツ?)のボードゲームがある。
HABAの『果樹園ゲーム』とかいうゲームで、カラスが果物を食べないようにサイコロを振って、りんごや梨、プラムをかご(panier)に入れていくというゲームだ。
2-1. ぺ千代ちゃんの間違い「Je veux jouer panier」
前置詞「à」と冠詞「le」が抜けている
ぺ千代ちゃんは、この『果樹園ゲーム』(つまり「かご」のゲーム)で遊びたいときや、パンダのぬいぐるみと遊びたいときに、こう言ってくる:
❌ Je veux jouer panier.(ジュ ヴ ジュエ パニエ)
❌ Je veux jouer panda.(ジュ ヴ ジュエ パンダ)
これは何が間違いかというと、前置詞「à」と冠詞「le」が抜けているのである。
フランス語で「何々で遊びたい」と言うには、「jouer à quelque chose」(ジュエ ア ケルク ショーズ)という構文を使う必要がある。
つまり、正しくはこう言わなければならない:
⭕ Je veux jouer au panier.(ジュ ヴ ジュエ オ パニエ)
⭕ Je veux jouer au panda.(ジュ ヴ ジュエ オ パンダ)※
ここで、「à」+ 「le」= 「au」という縮約が起きている。要するに、ぺ千代ちゃんは「パニエ、遊びたい!」「パンダ、遊びたい!」と、日本語の幼児語のような言い方をフランス語でもやってしまっているわけである。
③否定形と人称の使い分け(tu ↔ je)
もう1つ、ぺ千代ちゃんがよくやる間違いがある。先ほどの「ne…pas」の位置の問題に加えて、人称の使い分けができていないのである。
これは実は、日本語とフランス語の大きな違いに起因している。
3-1. 「Tu es fatigué?」に対する返答
ダブルで間違えるぺ千代ちゃん
ぺぎぃがぺ千代ちゃんに「疲れた?」と聞くときは:
- Est-ce que tu es fatigué?(エスク チュ エ ファティゲ)
- もしくは簡単に:
T’es fatigué?(テ ファティゲ)= お腹空いた?
これに対してぺ千代ちゃんは「疲れていない」と表現するときにこう返す:
❌ Tu n’es fatigué pas.(チュ ネ ファティゲ パ)← ぺ千代ちゃんの返答
なんとダブルで間違っている!
① 「pas」の位置が間違い:「fatigué pas」ではなく「pas fatigué」
→こちらは第1章を参照
② 人称が間違い:「tu」(2人称)ではなく「je」(1人称)で返すべき
→こちらが人称の使い分けの間違い
⭕ Je ne suis pas fatigué.(ジュ ヌ スイ パ ファティゲ)← 正しい返答
3-2. フランス語の人称代名詞のおさらい
ここで少し、フランス語の人称代名詞を整理しておこう:
- je(ジュ)= 私(1人称単数)
- tu(テュ)= 君・あなた(2人称単数)
- il(イル)= 彼(3人称単数・男性形)
- elle(エル)= 彼女(3人称単数・女性形)
ぺぎぃがぺ千代ちゃんに話すときは、「tu」(2人称)で話す。でもぺ千代ちゃんが自分のことを答えるときは、「je」(1人称)に切り替えなければならない。
日本語だと「疲れた?」→「疲れた」/「疲れてない」で済むが、フランス語では:
「Tu es fatigué?」
→「Je suis fatigué.」/「Je ne suis pas fatigué.」
と、きちんと人称を変えなければならない。ここがまだぺ千代ちゃんが理解できていないところである。
3-3. 「D’accord?」の例
もっと分かりやすい例
もう1個もっと分かりやすい例がある。「これでいいか?」「合意したか?」と聞くとき、以下のフレーズを用いる:
「Tu es d’accord?」(テュ エ ダコール=これでいい?)
これに対してぺ千代ちゃんはそのまま:
❌ Tu es d’accord.(チュ エ ダコール)← ぺ千代ちゃんの返答
と返してくるのだが、本来は:
⭕Je suis d’accord.(ジュ スイ ダコール)← 正しい返答
と回答するべきである。
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④LとRの発音の混同

続いては、発音の問題である。
日本語の場合はラリルレロが1種類しかないので、フランス語の「L」と「R」の発音の違いはなかなか難しい。
ぺ千代ちゃんの場合は、実は「L」も「R」も両方とも発音はできるのだが、使い分けを間違えてしまうことがあるのである。
4-1. 「le restaurant」の発音
1つ目の「R」が「L」になってしまう
例えば「le restaurant」(ル レストロン)という単語。フランス語では頭の「R」も後ろの「R」も、両方ともフランス語式の「R」で発音する。
ところが、ぺ千代ちゃんの場合、なぜかこうなってしまっている:
- ⭕ le RestauRant(ル RエストーRォン)← 正しい発音
- ❌ LestauRant(LエストーRォン)← ぺ千代ちゃんの発音
2つ目の「R」はちゃんと発音できているのに、1つ目の「R」はなぜか「L」のように発音してしまっている。冠詞の「le」を忘れているかどうかはさておき、単語の頭の「R」が苦手なようだ。
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⑤語彙の間違い(音節の入れ替え)

最後に、語彙の間違いについてである。
入門者で間違える人がいるかどうかはさておき、ぺ千代ちゃんはそもそも単語自体の語彙力がまだ発展途上なので、単語をちょっと間違えてしまうことがある。
5-1. 「le corbeau」→「le crabeau」
カラスの名前を間違える
先ほどのかごで遊ぶボードゲーム『果樹園ゲーム』にはカラスが登場する。
カラスのことをフランス語では以下のように言う:
「le corbeau」(ル コルボー)
ところが、ぺ千代ちゃんは「le crabeau」(ル クラボー)と言ってしまう。
- ⭕ le corbeau(ル コルボー)= カラス
- ❌ le crabeau(ル クラボー)= ???
「le crabeau」という単語はフランス語には存在しない。ちなみに似た単語で「le crapaud」(ル クラポー)と言えばヒキガエルのことだが、カラスとカエルではだいぶ違う。(音節が入れ替わっている点は似ているが…)
5-2. おまけ:日本語でも同じ傾向がある
ガジャイモ、ミロコン、タポカー
実はぺ千代ちゃん、日本語でも同じように音節を入れ替えてしまうことがある:
- じゃがいも → ガジャイモ
- リモコン → ミロコン
- パトカー → タポカー
ただし、この傾向は成長するにつれて徐々に治ってきており、最近はぺぎぃの方がふざけて「タポカー」って言うと、ぺ千代ちゃんにちょっと怒って直される。「タポカーじゃなくてパトカーだよ!」と。(直す割には、未だにガジャイモはガジャイモで、ミロコンはミロコンなのだが)
フランス語でもsyllabe(シラブ=音節)のところをちょっと入れ替えてしまっているのは、この日本語の傾向と同じなのかもしれない。
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まとめ:ぺ千代ちゃんのフランス語の間違い5選
以上、ぺ千代ちゃん(3歳)がフランス語でやりがちな間違いを5つ紹介してみた。
改めてまとめると、以下の通りである:
- 否定形の「pas」の位置:「ne + 動詞/助動詞 + pas」なのに、「pas」を文末に置いてしまう
- 前置詞・冠詞の欠落:「jouer au panier」の「au」が抜けてしまう
- 人称の切り替え:「tu」で聞かれたのに「tu」のまま返してしまう(「je」に変えるべき)
- LとRの混同:単語の頭の「R」を「L」で発音してしまう
- 音節の入れ替え:「corbeau」(コルボー)が「crabeau」(クラボー)になる
どれもフランス語の初心者でもやりがちな間違いが含まれているので、参考になれば幸いである。特に「ne…pas」の位置と「tu ↔ je」の人称の切り替えは、大人の学習者でも間違えることがあるポイントだろう。
しばらくフランス語の記事を書いていなかったが、ぺ千代ちゃんの成長の記録を取るとともに、こうしてたまにまとめていければと思う。
これからも、ぺ千代ちゃんのフランス語の成長を一緒に温かく見守ってくれると嬉しい!…のである。
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