「映画を見ながらフランス語を勉強したい!」「でも、どの映画が一番良いのかわからない!」「おすすめを教えてほしい!」
このような方のために、本記事では「フランス語を勉強するためにおすすめの映画」をランキング形式で紹介していく。
- 内容のわかりやすさ
- 映画の面白さ
- 使用されているフランス語のレベル
なお今回は、ぺぎぃの主観にとらわれずに公平に順位を定めるために、他サイトでフランス語勉強用として評価されている映画作品を、それぞれのサイトでの順位別に得点を与えて1位から10位を決めたものである。
得点は、他サイトで1位なら+10点、2位なら+9点と、10位の+1点まで割り振っていき、圏外の作品は-1点とした。これらの点数を18サイト分加算していき、最終的に導き出された和を「総合点」として本ランキングを作成した。
目次
- フランス語を勉強するためにおすすめの映画【ランキング】
- 1位:『Intouchables(最強のふたり)』(2011)
- 2位:『Le Fabuleux Destin d’Amélie Poulain(アメリ)』(2001)
- 3位:『Le Dîner de cons(奇人たちの晩餐会)』(1998)
- 4/5位:『La Marche de l’Empereur(皇帝ペンギン)』(2005)
- 4/5位:『Les Choristes(コーラス)』(2004)
- 6位:『Kirikou et la Sorcière(キリクと魔女)』(1998)
- 7位:『La Grande Vadrouille(大進撃)』(1966)
- 8位:『Bienvenue chez les Ch’tis(シュティの国へようこそ)』(2008)
- 9位:『La Famille Bélier(エール)』(2014)
- 10位:『La Haine(憎しみ)』(1995)
- フランス語を勉強するためにおすすめの映画【まとめ表】
フランス語を勉強するためにおすすめの映画【ランキング】
それではフランス語を勉強するためにおすすめする映画のランキングを発表する。
先ほど書いたように、今回の「総合点」は参考にした18サイトから割り出された合計点であり、「わかりやすさ」、「面白さ」、「フランス語レベル」に関してはぺぎぃ個人の意見である。
1位:『Intouchables(最強のふたり)』(2011)
総合点 | 128点 |
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映画のタイプ | 人生ドラマ(実話ベース) |
わかりやすさ | (登場人物が少なく、わかりやすい) |
面白さ | (ギャグ要素がかなり多く、楽しく見られる) |
フランス語レベル | B1~B2(初級/中級) |
他サイトでのおすすめ度 | 3位/1位/圏外/3位/1位/圏外/1位/4位/6位/9位/1位/3位/1位/1位/2位/1位/1位/7位 |
概要
生活保護の申請に必要な不採用通知を目当てにしたスラム出身の黒人青年Driss(ドリス)は、とあるきっかけで不慮の事故で首から下が麻痺して全く動かなくなってしまった大富豪のPhilippe(フィリップ)の介護役の面接を受けることになる。
しかし、ドリスの期待とは裏腹に、「障害者を障害者として扱わない」彼の言動がフィリップに気に入られ、そのまま介護役として採用されることになる。次第に二人は打ち解け、親友になっていく。
実話をベースに二人の友情を物語った人生ドラマ。
ぺぎぃの感想
主人公は身体に障害を持っているが、自分のことを障害者として扱ってほしくない。一般的な「お涙ちょうだい」の作品とは全く異なり、腹を抱えて笑うことができるとても面白い作品に仕上がっているので、全く退屈することなくフランス語の勉強材料として見ることができる。
また、大富豪のフィリップが扱う丁寧なフランス語と、スラム出身のドリスが仲間と話すときに使うカジュアルなフランス語の両方を学ぶことができるので、かなりおすすめの作品である。レベルもあまり難しくなく、おそらくDELFのB1からB2レベル程度あれば、おおよその内容はつかめるだろう。
購入リンク
非常に人気のある作品なので、フランスでは勿論、日本のAmazonや楽天市場でも簡単に購入することができる。参考に、以下にリンクをいくつか貼っておこう。
2位:『Le Fabuleux Destin d’Amélie Poulain(アメリ)』(2001)
総合点 | 100点 |
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映画のタイプ | 人生ドラマ |
わかりやすさ | (少し説明が難しい不思議な話) |
面白さ | (映像・音楽ともに楽しめる) |
フランス語レベル | B1~B2(初級/中級) |
他サイトでのおすすめ度 | 2位/圏外/圏外/10位/2位/1位/3位/9位/2位/2位/2位/1位/3位/3位/圏外/圏外/6位/4位 |
概要
幼い頃から空想の世界で遊ぶのが好きだった少女Amélie(アメリ)は、今はMonmartre(モンマルトル)のカフェで働く22歳の大人の女性。しかし、未だに周りの人々を観察しては想像力を膨らませて楽しむのが趣味である。
そして、あることをきっかけに他人を幸せにすることに喜びを見出すことを知った彼女は、ちょくちょく他人の人生に入り込んでは、楽しい悪戯やお節介を焼きはじめるのである。
不思議な女性アメリを中心とした、ラブコメディ要素も含んだ人生ドラマ。
ぺぎぃの感想
まるで一つの芸術作品のようなこの映画作品は、フランスでは勿論、世界中で大ヒットとなった。また、サントラも非常に有名で、モンマルトルの風景と非常に良く一致して、「おしゃれなフランス」のイメージが再現されているかのようである。
おそらく、『Intouchables(最強のふたり)』に全く引けを取らずに、フランス語の勉強用の題材として使用しても飽きることがない映画は『Le Fabuleux Destin d’Amélie Poulain(アメリ)』ぐらいのものではないかと、個人的には思っている。それだけおすすめの作品である。
一つだけ弱点を述べるとすれば、少しだけ話がぶっ飛んでいるというか、複雑にできているため、一回目ではすべての要素がつかみきれないかもしれないということ。しかし、逆にとらえれば、勉強用としては、見れば見るほど隠された細かい設定があらわになってくるため、退屈はしないと思う。
購入リンク
この映画もまた、非常に有名且つ人気がある作品なので、フランスでも日本でも購入するのに困ることはないだろう。参考に、以下にリンクをいくつか貼っておく。
3位:『Le Dîner de cons(奇人たちの晩餐会)』(1998)
総合点 | 30点 |
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映画のタイプ | コメディ映画 |
わかりやすさ | (フランス語のニュアンスが難しいかもしれない) |
面白さ | (笑わずにこの映画を見られるだろうか) |
フランス語レベル | B2以上(中級) |
各サイトでのおすすめ度 | 8位/圏外/10位/9位/圏外/圏外/圏外/10位/圏外/1位/圏外/圏外/圏外/5位/3位/圏外/2位/圏外 |
概要
Francis Veber(フランシス・ヴェヴェール)監督の作品の一つ、『Le dîner de cons(奇人たちの晩餐会)』とは、馬鹿な人間を食事会に招待して仲間内で笑いものにするのが趣味のBrochant(ブロシャン)と、馬鹿な男役のPignon(ピニョン)を中心とした一晩の話である。
マッチ棒の工作が趣味というピニョンに興味を示したブロシャンは、友人との晩餐会に招待するべくピニョンを自宅に呼び寄せるが、運悪く当日ギックリ腰になって動けなくなってしまう。同時に奥さんにも別れを告げられ、ピニョンと二人っきりで過ごす羽目となのであった。
ドロドロとした三角関係などもあらわになっていく、非常にフランスっぽいコメディ映画。
ぺぎぃの感想
個人的にはかなり好きな作品。フランス人特有の、人を馬鹿にして笑いものにするというブラックなジョークが連発しており、最初から最後まで腹を抱えて笑える映画作品である。
使用されている会話内容は、おそらくフランス語のDELF B2レベルくらいであれば、問題なく聞き取ることができるだろう。かなり早口でまくし立てたりする箇所もあるが、基本的に使われている単語はシンプル。あとは、フレンチジョークの微妙なニュアンスが聞き取れるかどうかだが、勉強材料としては申し分ない。
また、フランスでは非常に知名度が高く有名な作品なので、フランス人の友達との会話のネタにするにも適している。個人的には超おすすめの作品である。
購入リンク
フランスではともかく、日本でこの映画作品を見つけるのは少々難しいかもしれない。一応ぺぎぃが見つけたリンクを貼っておくとするが、他にもレンタルショップなどで探してみるとよいだろう。
4/5位:『La Marche de l’Empereur(皇帝ペンギン)』(2005)
総合点 | 22点 |
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映画のタイプ | 動物ドキュメンタリー・癒し系 |
わかりやすさ | (非常にシンプルなフレーズしか出てこないが、やや早口) |
面白さ | (ペンギンがたくさん出てきて、かわいい) |
フランス語レベル | A2~B1(初級) |
各サイトでのおすすめ度 | 圏外/1位/4位/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/2位/圏外/圏外/圏外/1位/圏外/圏外/圏外/圏外 |
概要
南極大陸に暮らす皇帝ペンギンの子作りから、子育て、巣立ちを追った壮大ドキュメンタリー。
ぺぎぃの感想
ただのドキュメンタリーだと舐めてかかってはいけない。この作品は子供を育てる皇帝ペンギンの姿を365日と120時間(=8880時間)かけてとらえ、それを88分の動画に収めた、超大規模なドキュメンタリーなのである。
フランス語バージョンでは、ナレーションはあたかもペンギンの親子が自分たちで話しているように作成されており、一度に一人しか話さないため、非常に聞き取りやすく、フランス語初心者の勉強材料として適している。
購入リンク
こちらも日本のAmazonや楽天市場で購入ができそうなので、リンクを貼っておこう。
因みに、コメントでは「ペンギンのセリフが邪魔」や「セリフは本当にいらない」などと書いている人が多かったが、個人的には然程気にならなかった。特にフランス語勉強用の題材としては、セリフがなければ何の意味もないので、視聴目的が異なっていたのだろう。
4/5位:『Les Choristes(コーラス)』(2004)
総合点 | 22点 |
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映画のタイプ | 音楽ドラマ・感動系 |
わかりやすさ | (比較的単純なフランス語が用いられており、わかりやすい) |
面白さ | (コーラスの歌が非常に多く用いられているきれいな映画作品) |
フランス語レベル | B1~B2(中級) |
各サイトでのおすすめ度 | 圏外/10位/圏外/圏外/圏外/4位/6位/8位/7位/圏外/圏外/5位/圏外/4位/圏外/圏外/圏外/圏外 |
概要
時は1949年。第二次世界大戦後間もないフランスで、音楽教師のMathieu(マチュー)は孤児や問題児を抱える男子学校 Fond de l’Etang(直訳:沼の底)へ舎監として派遣される。子供たちに歌を教えることで、彼らと心を交わしていくのであった。
この映画作品は、1人の音楽教師と23人の子供達の感動物語であり、フランスでは公開時に観客動員数1位を記録した作品でもある。
ぺぎぃの感想
この映画の素晴らしさは何と言っても音楽にある。一度聞いてしまうとしばらくは頭の中から離れない、美しいコーラスがこの映画作品にはちりばめられている。
登場人物もとてもはっきりとした口調で話すので、フランス語を勉強している方にとっては、語彙力と発音を鍛えるための良い題材となることは間違いないだろう。また、この映画に登場する歌を覚えてみるのも楽しいかもしれない。特に「Vois sur ton chemin」はぺぎぃも大好きな曲である。
購入リンク
以下に見つけられたサイトでの購入リンクを貼っておく:
6位:『Kirikou et la Sorcière(キリクと魔女)』(1998)
総合点 | 19点 |
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映画のタイプ | アニメーション |
わかりやすさ | (すごくゆっくりと話してくれるので、聞き取りやすい) |
面白さ | (シンプルだが、見かけによらず、意外と面白い) |
フランス語レベル | A2~B1(初級) |
各サイトでのおすすめ度 | 1位/6位/2位/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/2位/圏外/圏外/圏外/圏外 |
概要
アフリカのとある村に、一寸法師のように小さな、自ら(Kirikou)キリクと名乗る男の子が誕生した。彼は村を脅かす魔女の脅威から救うべく、「何故魔女は意地悪なのか?」の答えを知っているとされるお山の賢者の元へ向かうのであった。
子供向けのアニメ映画ではあるが、その不思議な魔力とシンプルさは大人も魅了する。ぺぎぃも本ランキングを作成しながら初めて見た映画である。
ぺぎぃの感想
アフリカの村を舞台とする映画なので、時たまにアフリカ系の「r」を巻いたようなアクセントが聞こえてきたりするが、全く気にはならない。主役のキリクに関しては一般的なフランス人と同じ話し方をする。
また、各登場人物の会話速度が非常にゆったりとしているので、フランス語の初心者(DELF A2レベル)の方にも十分わかりやすい内容となっている。使用されている単語も本当に簡単なものばかり。
また、初めの方は「なんだ?この奇妙なアニメ映画は?」と思って見ていたが、意外と気づいたら最後まで見てしまっていたので、割と面白いのかも。勉強の題材として使いたい人には結構おすすめする。
子供たちや村人のキリクに対する手のひら返しがすごいが、それはあえて突っ込まないでおこう。(笑)
購入リンク
少し探してみたら、日本でも結構このアニメは購入できるようだ。ぺぎぃは今まで知らなかったが、割と有名なのかもしれない。
7位:『La Grande Vadrouille(大進撃)』(1966)
総合点 | 17点 |
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映画のタイプ | コメディ映画 |
わかりやすさ | (かなり早口で聞き取りにくいかも、上級者向け) |
面白さ | (テンポがよく、面白い) |
フランス語レベル | C1以上(上級) |
各サイトでのおすすめ度 | 4位/5位/圏外/6位/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/9位/1位 |
概要
第二次世界大戦下のパリ。フランス人の指揮者とペンキ屋が、ドイツ軍に追われるイギリス兵を逃がそうと試みる。面白おかしく観ることができる、ドタバタコメディ。
今回紹介する映画の中では断トツで一番古いが、フランスでは30年以上にわたって興行収入1位を維持していた超名作品である。また、Louis de Funès(ルイ・ド・フュネス)とBourvil(ブルヴィル)いう大人気の役者二人が共演することでも知られている。
ぺぎぃの感想
個人的には非常にテンポが良く、面白いギャグ要素がちりばめられているので大好きな作品であるが、フランス語のレベルがかなり高くなければ話についていくのは難しく、逆にそのアップテンポを「うっとおしい!」感じてしまう人もいるかもしれない。特にド・フュネスの喋りはとても速いので、中々聞き取れずに最後まで見終わる前に疲れてしまう可能性が高い。
しかしながら、あえて言うならば、DELFでC1レベルくらいの人にとっては、早口のフランス語を聞き取るための良い勉強材料となるだろう。
他にも、英語とフランス語を混ぜたFranglais(フラングレ)や、「Ich bin malade(私は病気だ)」とドイツ語とフランス語を混ぜたフレーズも時たまに出てくるので、難しい方には字幕付きで見ることをおすすめする。
購入リンク
フランスでは有名な映画作品であるが、なにしろかなり古いので、日本では中々手に入れにくいかもしれない...
8位:『Bienvenue chez les Ch’tis(シュティの国へようこそ)』(2008)
総合点 | 14点 |
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映画のタイプ | 人生ドラマ |
わかりやすさ | (フランスの北の地方の方言やアクセントが出てくる) |
面白さ | (フランスの北部に対するジョークやニュアンスがわかれば面白い) |
フランス語レベル | B2以上(中級) |
各サイトでのおすすめ度 | 圏外/圏外/圏外/1位/圏外/8位/圏外/6位/圏外/6位/圏外/圏外/7位/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外 |
概要
フランスの南部の郵便局に勤めているPhilippe(フィリップ)は、大きなミスをした罰としてフランスの北部のBergues(ベルグ)へ2年間転勤という判決を言い渡されてしまう。フランスの北部は寒いし何もないし、非常につまらないとされているので誰も行きたがらず、フィリップと彼の家族にとってこの命令は死刑宣告と同じ意味をもっていたが、実際に現地に行ってみると彼の人生は完全に変わっていくのであった。
フランスの北部地方への見方を180度変えた、コメディ要素を多く含む人生ドラマ。なお、タイトルの「シュティ」というのはフランス北部の人間を表す俗語である。
ぺぎぃの感想
フランスではよくBretagne(ブルターニュ)地方から来た人に「ブルターニュでは皆雨が好きなんだろう」と言ったり、Lille(リル)などの北部の地方から来た人に「北は寒いし何もないからつまらないよな」と半差別的な独特のジョークを言うことが多い。
この映画は、そのようなフランス北部の人間に対する偏見を完全にぶち壊すための映画と言っても過言ではなく、フランスでは全国の国民から絶大的な支持を得て興行収入も『タイタニック号』に続いてフランスで第2位。大人気になった作品である。
内容も非常に面白く仕上がっており、楽しくフランス語を勉強したい人にはおすすめの映画の一つ。また、フランス北部独特の方言なども時たま出てくるので興味がある方も見てみるのがおすすめである。
購入リンク
この映画はフランス独特の話なので、日本では非常に見つけにくそうである。一応以下にそれっぽいリンクを貼っておくが、一番良いのはフランスに旅行に来たときに買うか、フランスに住んでいる人に送ってもらうことである。
9位:『La Famille Bélier(エール)』(2014)
総合点 | 13点 |
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映画のタイプ | 人生ドラマ・音楽・感動系 |
わかりやすさ | (一般的なフランス語レベル) |
面白さ | (感動系の映画を探している人にはおすすめ) |
フランス語レベル | B2(中級) |
各サイトでのおすすめ度 | 圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/6位/圏外/1位/圏外/圏外/圏外/9位/圏外/圏外/圏外/5位/10位/10位 |
概要
フランスの田舎の娘であるPaula(ポーラ)は、家族が自分以外は全員聴覚障害者という珍しい家庭の出身である。とあるきかっけで、音楽教師Thomasson(トマソン)からパリの音楽学校で行われるオーディションを進められた彼女はとても喜ぶが、歌声を聴くことができない家族からは反対されてしまう。
一人の少女が自分の人生の夢と家族との絆を天秤にかけた、感動物語。
ぺぎぃの感想
先程紹介した『コーラス』と同じく、音楽にまつわる有名な映画作品である。
個人的には、作中でポーラが歌っていたMichel Sardou(ミッシェル・サルドゥ)の歌「Je vole(私は飛ぶ)」がとても印象に残っている、とても感動的な映画。
歌は勿論、フランス語を勉強する人にとっては日常会話もとても多く、よい題材なのではないだろうか?たまに難しい表現や、言い回しが出てくることがあるが、その際には字幕をうまく活用して勉強していけばよい。
購入リンク
この映画は日本でもかなり人気が出ていたので、楽天市場やYahooでも簡単に見つかるかと思いきや、とりあえずAmazonでしか発見することができなかった。
10位:『La Haine(憎しみ)』(1995)
総合点 | 5点 |
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映画のタイプ | スリラー・人生ドラマ |
わかりやすさ | (スラング系の言葉が出てくる、やや早口) |
面白さ | (おしゃれなフランスを別なアングルから覗いてみたい人におすすめ) |
フランス語レベル | B2~C1(中級/上級) |
各サイトでのおすすめ度 | 圏外//圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/圏外/4位/8位/圏外/圏外/圏外/1位/圏外/圏外/圏外 |
概要
Abdel(アブデル)という青年が警察との奮闘の際に重体に陥ったため、パリ郊外の移民エリアで暴動が発生した。その晩、警察官の一人が拳銃をなくしてしまう。
翌日、アラブ人のSaid(サイード)は仲間である黒人のHubert(ユベール)とVinz(ヴィンツ)と共に怪我で倒れた仲間の見舞いに病院を訪れるが、警察に追い払われてしまう。そして実はヴィンツは前の晩、警察官がなくした拳銃を拾っていて、アブデルがそのまま死んでしまった場合には、敵討ちとして警察官を殺そうと言い始める。
フランスのBanlieue(バンリユー)で育った3人の青年の一日を中心とした衝撃的な映画。
ぺぎぃの感想
非常に暴力的な見た目のこの作品だが、実際に中身は戦争や喧嘩で「人が死にまくる」とかいった要素が意外と少ないところが良い。確かに言葉の暴力や煽りは多いが、戦うシーンなどはあまり多くはない。どちらかというと北野武監督の『ソナチネ』のように一種の芸術作品のような映画としてぺぎぃは見ている。勿論、殴られたり拳銃を打ったりするシーンはたまにあるが、『ダイハード』などのアメリカン・アクション映画と比べると、限りなくゼロに近い。
フランス語を勉強する方にとっては、主役の3人ぞれぞれの独特なアクセントや喋り方に注意して見てみることをおすすめする。やや口調が荒く、早口であるが、フランスの若者が実際に使う言葉やフレーズが多いため、非常に勉強になる。また、「くそ!」や「チクショウ」、「うるさい」など、決まった単語が連発して出てくるため、語彙力は然程必要ない。
あとは「Jusqu’ici, tout va bien(ここまでは、大丈夫)」というフレーズがとても印象的。
別に移民の人が皆この映画の若者のような危なっかしい人たちだと言いたいわけではなく、純粋なフランス人にもおかしな行動をする人は多い。しかし、語弊を恐れずに書くと、移民問題が日常茶飯事となっているフランスの現状を除いてみたい方には見てもらいたい映画である。
購入リンク
この映画も、残念ながら日本では手に入れるのが少し難しいかもしれない。
フランス語を勉強するためにおすすめの映画【まとめ表】
1. まとめ表
『Intouchables』 (最強のふたり) | 身体障害者のフィリップと、その介護役のドリスの友情物語(実話ベース)。 面白おかしく観ることができるので、フランス語勉強の題材としてはかなりおすすめ。 |
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『Le Fabuleux Destin d’Amélie Poulain』 (アメリ) | 空想の世界で遊ぶのが好きな女性Amélieの不思議な物語。 パリのモンマルトルを舞台に繰り広げられる世界観は、まるで芸術作品のようである。 |
『Le Dîner de cons』 (奇人たちの晩餐会) | 有名なFrancis Veber監督の作品の一つ。 他人を馬鹿にするのが好きなフランス人のギャグセンスがたっぷりと込められたコメディ映画。 |
『La Marche de l’Empereur』 (皇帝ペンギン) | 皇帝ペンギンの子作りから、子育て、巣立ちまで密着して作られたドキュメンタリー。 ナレーションが一人一人しか話さないので、フランス語の初心者の勉強用として良い。 |
『Les Choristes』 (コーラス) | タイトルの通り、コーラスの歌がちりばめられている作品。 歌を覚えながら、楽しくフランス語を勉強したい人にはおすすめ。 |
『Kirikou et la Sorcière』 (キリクと魔女) | 子供向けのアニメ映画ながら、その不思議な魔力は大人も魅了する。 どの登場人物もとてもゆっくりと話してくれるので、フランス語初心者に非常におすすめ。 |
『La Grande Vadrouille』 (大進撃) | 歴代のフランス映画の中でも、昔から大人気を誇っている超名作。 話のテンポが非常に良く、ギャグも多いのでとても面白いが、早口なのでフランス語上級者向け。 |
『Bienvenue chez les Ch’tis』 (ようこそ、シュティの国へ) | フランスの北部の人たち(シュティ)に対する偏見をぶち壊した名作。 フランスでは『タイタニック号』に続き、未だに興行収入が歴代2位。 |
『La Famille Bélier』 (エール!) | 自分以外が全員聴覚障害者の田舎の家庭で育ったポーラが、歌手になるという自分の夢と家族の絆をつなげるために奮闘する感動物語。 |
『La Haine』 (憎しみ) | フランスの裏社会、Banlieue(バンリユー)で暮らす青年3人の一日を語る物語。 見た目とは裏腹に、暴力的なシーンはあまり多くなく、フランスの社会問題についてとても考えさせられる作品。 |
2. 参考サイト
以下が今回のランキングを作成する上で参考にしたサイトのリストである。主にフランス語の学習を目的としているブログやサイトを中心としている。
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