ぺちよちゃんとフランス語で会話をし始めて、はや一ヵ月が過ぎた。
はじめの頃は慣れないせいか、色々と違和感や気持ち悪さのようなものを感じていたが、一ヵ月も経ってしまうと、もう何も感じずに自然とフランス語で接することができるようになっている。
ぺちよちゃんも、特にまんざらでもない様子で、日本語で話していた時と同じように微笑を返してくれるので、とても幸せな気分になれる。(親バカか!)
- 息子(ぺちよ)の名前の呼び方
- 息子(ぺちよ)との会話言語
前回はバイリンガルの育て方について、色々とぺぎぃの考えを述べてきたので、本記事では、息子の呼び名について述べていこうと思う。
え?息子の名前って「ぺ千代(ぺちよ)」じゃないの?
と思った方もいるかもしれないが、実はそう簡単ではないのだ。
何故って?
それをこれから説明していこう。
目次
フランス人の息子の名前について
ご存じの方も多いかもしれないが、フランスでは日本と違い、ファーストネームとラストネームの間にミドルネームなるものを入れることができるのである。
フランス語風に言うと「deuxième prénom」とか「troisième prénom」とかいうやつである。
ぺちよちゃんの場合には「ぺ千代」が正式な日本語の名前なのだが、それとは別にフランス語の苗字とフランス語の名前も付いている。
そのため、フランス語のActe de Naissance(出生証明書)やLivret de famille(家族手帳)には、フランス語の名前が苗字からフルネームで記載されているのである。
- 日本語の母子手帳に記載されている名前:「温泉 ぺ千代」
- フランス語のLivret de familleに記載されている名前:「Tulipe-Onsen Compote Pechiyo」
これは実はぺぎぃも同じで、フランス語の名前と日本語の名前の二種類があって、フランス語のパスポートの方には「フランス語の苗字 フランス語の名前 日本語の名前」と、日本語の名前をミドルネームとして書いてある。
ただし、ぺぎぃの場合、唯一のぺちよちゃんとの違いは、日本語の苗字がフランス語の身分証明書には記載されていない点である。
ぺちよちゃんの場合には、日本語の苗字も取っておいて欲しかったため、フランス語と日本語の両方の苗字をフランス語の正式名に取り込んだのだ。
スポンサーリンク
日仏クオーターの息子の呼び方
では、ぺちよちゃんのことをぺぎぃはいったいどのように呼んでいるのだろうか?
これはまた面白い実験を行っている。
2-1 ぺぎぃはフランス語の名前で呼んでいる
前回の記事で書いた通り、ぺぎぃはぺちよちゃんとフランス語で話しているため、自然と呼び名はフランス語の方の名前になる。
先程書いた例でいえば「Pechiyo」ではなく「Compote」と呼んでいる。
違和感がないかと言われると、最初の方は少しあったような気がするが、すぐに定着した。
そもそもぺぎぃは前回の記事で書いたように、ぺちよちゃんとフランス語で話しているため、フランス語の名前で呼ぶ方が自然な流れである。
唯一、ぺぎこちゃんやぺぎこちゃんの両親などと話すときには「ぺちよ」と日本語の名前で呼んでいる。
こちらも、会話をするときの言語が日本語に切り替わっているため、自然と言えば自然な流れである。
2-2 ぺぎこちゃんは日本語の名前で呼んでいる
では、ぺぎこちゃんの場合はどうだろうか?
彼女の場合は、基本的に常に日本語でぺちよちゃんと接しているため、そのまま日本語の名前を使うことが多い。
とはいえ、日本語ではフランス語と異なり、相手に対して主語の「Tu」や「Vous」を用いることが些か少ないため、直接名前を呼ぶことも若干少なくなっている気がする。
例えば、ぺぎぃが「Alors? Est-ce que tu as bien dormi Compote?」と聞くとき、ぺぎこちゃんの場合には「よく寝た?」だけで終わる。
まぁ、これはぺぎぃの場合にも、あえて名前を付け加える必要はないと言えばないのだが、何となく「Compote」を文末に付けたり「Alors Compote, tu vas bien?」のように文中に入れたほうがシンパシーを感じることが多いため、ぺぎぃは極力入れるようにしている。
2-3 割と斬新な試み
今まで説明してきた名前の呼び方は、実は「家では日本語・外ではフランス語」ルールのもと育ってきたぺぎぃとしてはかなり斬新な試みである。
何故なら、これまでは、ぺぎぃは家では父親からも母親からも、更に言うとフランスと日本のどちらの祖父母からも「ぺぎぃ」という名前で呼ばれてきた。
そこを、ぺちよちゃんの場合には、父親からは「Compote」、母親からは「ぺちよ」と呼ばれるように仕向けているのである。
これが一体、彼の頭の中でどうなるか・・・見ものである。
ちなみに、ぺぎぃの場合にも、実はフランス語の名前の方もちゃんと使っている。
「家では日本語ルール」が適用されていたように「外ではフランス語ルール」だったため、学校の友達や会社の同僚とかからは常にフランス語の名前で呼ばれていたのだ。
これが「違和感はなかったのか?」と聞かれると、全くないとは言えないかもしれないが、特にそこまで自分のアイデンティティーを見失ったことはない。いわゆる、一種のあだ名のようなものである。
ちなみに、日本の職場でも、会話は日本語だが、そのままパスポート通りのフランス語の名前で呼ばれていることが多い。
ぺちよちゃんの場合にも、日本語の名前とフランス語の名前の両方が定着してくれるか、とても楽しみである。
スポンサーリンク
おまけ:息子との会話
ちなみに、おまけ程度の話だが、前の記事では、ぺちよちゃんと今後はフランス語で話していこう!と意気込んでいたぺぎぃがいた。
あれから一ヵ月が経った今、心境にどのような変化があったのかを少し書いておこう。
3-1 初めの頃はフランス語で話すのに抵抗があった
前の記事に書いた通り、もともとぺぎぃはぺぎこちゃんとも家で日本語で話してきたため、何となくぺちよちゃんとだけはフランス語を話すということに抵抗があった。
しかし、このままではぺちよちゃんは一生フランス語が話せなくなるのではないかという心配のもと、頑張ってぺぎぃだけはぺちよちゃんとフランス語で話すようにしてみた。
その結果、ぺちよちゃんの呼び名も、本記事に書いてきた通り「ぺちよ」から「Compote」に変わったのである。
3-2 一ヵ月たった今では自然にフランス語で接している
では、一ヵ月フランス語で接し続けてきてから、何か心境に変化はあったのかというと、実は大きく変化があった。
…というのは、少し大げさかもしれないが、少なくとも一月前までに感じていた「不自然さ」や「気持ち悪さ」のようなものは、もはや一切なく、自然とぺちよちゃんとフランス語で接することができている。
更に言うと、もはやぺちよちゃんとフランス語で話すことがぺぎぃの頭の中に定着してしまったため、逆に今からぺちよちゃんとの会話を日本語に戻せと言われても、抵抗があるかもしれない。
まぁ、ぺぎこちゃんとは今まで通り日本語で話しているため、そこまでの難しさはないかもしれないが、最近は特に何も考えずとも「ぺぎこちゃんとは日本語」、「ぺちよちゃんとはフランス語」と自然に言語が切り替わっているため、ここであえて日本語に戻す必要はないだろう。
つまり、簡単にまとめると、今のところぺぎぃはぺちよちゃんとフランス語で話すことに成功している。…ということになる。
それでは、今回も最後まで本記事を読んでいただきありがとうございました。
引き続き、ぺちよちゃんの成長日記をよろしくお願いいたします。
スポンサーリンク