その他、ぺぎぃの雑学

【フランス人から見た】日本のすごいところ~その②:電車が常に時間通り!!【海外の反応】

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フランスと比べて、日本が圧倒的にすごいと感じたのは、電車、特に新幹線の遅刻の少なさである。本章では、「【フランス人から見た】日本のすごいところ」第2弾として、フランスの鉄道と日本の鉄道の違いについて話したいと思う。

電車の到着時間について

日本の鉄道は「時間厳守」があたりまえ

まず、フランスでも度々自国の鉄道会社のサービスとの比較対象として、ニュースでも取り上げられているが、日本の鉄道会社の「時間厳守」の精神は本当にすばらしいと思う

例えば、毎日300台もの新幹線が往復をするとされている、東京⇔新大阪区間での2017年のJR新幹線の平均遅延時間は30秒と世界トップになっている

30ではない30である!

これは、フランスではとても信じられない数字である。ましてや、日本にはフランスと比べ、震災や台風などの自然災害がものすごく多い。また、遅延理由の6割は、「人身事故によるもの」とも聞く。こうした中で、30秒という数値を確保できる日本人には本当に脱帽である

また、とある最近のニュースでは、鉄道が予定時間よりも20秒早く出発してしまったため、鉄道会社からお詫びの言葉があったとか。

・・・は!?

遅れてお詫びならまだしも、予定より早かったからお詫び!?
一体どうなったらそのような状況になることができるのか、たわしには不思議でならない

まぁ、もし皆さんがフランスに来ることがあるのなら、前もって言っておこう。電車が予定時間より早く出発してしまうことはまずないから、心配しなくてもよい、と。

フランスの鉄道は「多少の遅れ」があたりまえ

フランスでは、あまりにも電車が遅刻するのが当たり前になっているので、とっくに時間単位での計算はやめているのが現状である。例えば、東京から大阪までの距離は、フランスで言えばParis(パリ)からLyon(リヨン)までの距離と大体同じであるが、2017年の数値を調べてみたところ、「年間平均○○分の遅れ」という情報ではなく、「年間平均7%の遅れ」という情報になっていた。しかもひどいところでは、Lyon(リヨン)⇔Marseille(マルセイユ)間の「年間平均24.2%の遅れ」というものもある。

えっ!?これって、4台に1台は遅れているじゃん!である。

ちなみに、ここで言う「遅れ」の定義というのは、フランスの鉄道会社SNCFの定義によるもので、TGVの所要時間で1時間半以内の距離の場合は5分以上の遅延「遅れ」とみなし、TGVの所要時間で1時間半から3時間の場合は10分、TGVの所要時間で3時間以上かかる場合は15分以上の遅延を「遅れ」として計算している。なお、TGVとはTrain à Grande Vitesse の略であり、フランスの新幹線のようなものである。平均速度は時速320kmである。

つまり、TGVでの所要時間が1時間59分である、Paris(パリ)⇔Lyon(リヨン)区間の場合で言えば、「年間平均0.7割の電車は10分以上の遅れを伴う」ということになる。したがって、およそ14台に1台の電車が10分以上遅れている。日本ではまず考えられないことであると思う。

しかも、この統計の恐ろしいところは、所要時間1時間半以上に対して、10分以内遅延であれば、「遅れとはみなされない」というところである。ふっふっふ、この記事を読んでいる日本人の方の震えが伝わってくるようである。

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電車の運行環境について

日本の電車は外観もきれい、中身もきれい

もう一つ、日本の鉄道で驚いたのは、外観も中身もとても整っていることである。

例えば、一般の電車、新幹線を問わず、社内にゴミが落ちていることは極めて稀であるし、座席や窓ガラスなども常に清潔な状態に整備されている。更に、夏にはエアコンや扇風機、冬には温風ヒーターが作動しており、顧客にやさしい環境が十分に整っている

また、電車に乗る人の礼儀正しさにもあっぱれである。

週末や祝日は勿論、平日の通勤ラッシュの時間帯にも、人々は当たり前のように列に並んで次の電車を待っている。これがフランスだとそうはいかない。

フランスの電車は何もかもがカオス

「フランスの電車は何もかもがカオス」というタイトルは、インドなどの国の鉄道事情を考えると、少し言い過ぎかもしれないが、「少なくとも日本の鉄道と比較した場合には、フランスの電車は何もかもがカオスに見える」という意味に受け取っていただきたい。以下に、その理由を紹介していこうと思う。

外観も中身も汚い場合が多い

美しく、おしゃれなイメージが強いフランスの首都、Paris(パリ)。そのおしゃれなイメージを胸に抱いて、初めてCharles de Gaulle (シャルル・ド・ゴール)空港から中心街へ向かう電車、RER Bに乗った日本人はこう思うだろう:『えっ!?一体何なのこの環境は!?』と。

まず、遅延やら何やらの問題は置いておくとしても、フランスの電車は基本的に「汚い」と思っておいた方がよい。外観の方は、最近では結構ましになった気がするが、中身の方は本当に汚い。社内の廊下には正体が不明な液体がこぼれていたり、座席は埃っぽくてボロボロ、窓ガラスや壁には落書きや焦げたような謎の跡があったり、足元にはくしゃくしゃに潰されたペットボトルが転がっていたりする。

掃除をすることがないのだろうか?
それとも、もはや汚すぎて、車両を新しくするまでは清掃業者が立ち入ることがないのだろうか?ぺぎぃにはいつも謎である。

人の乗り降りがめちゃくちゃ

日本でずっと暮らしていると、電車に乗るときには列に並ぶことが当たり前、ドアが開いた時にはまず降りる人から先に通してくれることが当たり前、になってしまってくる。フランスでは、これは非常に危険。何故なら、フランスではほとんど誰もそのようなことはしないからである。

フランスでは、電車が止まった時には、皆我先にと、時には人を押しのけて電車に乗り、降りる際には気を付けないとドドドっと人が押し寄せてきて降りられなかったりする。

しかし、そこは、さすがフランス人、降りようとしているのに降りられない時には、ありったけの声を出して、『おいっ、降りるって言っているんだろ!』『降りるわっ!どきなさいよ!』と入ってくる人に対して文句を言うのである。

たわしも一度、満員電車で降りられなくなっている人たちと、電車が発車してしまうので、出口付近から動こうとしない人たちのバトルをRER Bで目撃したことがあるが、中々迫力ものであった

電車の発車場所もめちゃくちゃ

もう一つ、最後に気を付けておきたいことが、フランスの場合は日本と違って、「こっちが山手線、こっちが中央線」ホームが決まっていないのである。つまり、電車に乗る際には、目的地出発予定時間を頭に、改札口付近のパネルを見て、目的の電車に乗るためのホームを探さなければならないのである。

しかも、困ったことに、SNCFなどの場合には、出発予定時刻の10分前にならないと、出発のホームを発表しない場合が多く、ひどい場合にはぎりぎり最後になってから、「出発ホームを変更しまーす」とアナウンスが入る。
運悪く間違えてしまうと、とんでもない場所に到着して、最悪の場合、帰れなくなる場合もあるので、十分に注意しておきたい。

ぺぎぃとしては、システム自体がこんなめちゃくちゃな作りになっているからこそ、頻繁に電車が遅延してしまったり、人が我先にと電車に駆け入ったりする問題が起きているような気がしてならない。もう少し、電車の運行状況を見直した方が、鉄道会社にとっても、乗客にとっても便利になるのではないかと、密かに思う。

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