「フランス語の半過去複合過去はどのように使い分ければよいのか?」

今回の記事では上のような疑問に答えるため、例文を用いてわかりやすく解説していこう。

本記事の内容
  • 半過去(Imparfait)の活用方法
  • 半過去(Imparfait)と複合過去(Passé composé)の使い分け方

日本語と違って、フランス語には、複数の過去形の活用方法が存在する。たとえは、直説法(Indicatif)に限定してみても、単純過去(Passé simple)複合過去(Passé composé)半過去(Imparfait)大過去(Plus-que-parfait)前過去(Passé antérieur)と既に5種類が存在する。現在形が過去形が一つずつしかない日本人にとっては、非常に苦痛であろうと、ぺぎぃは思う

しかし、恐れる必要はない!!のである。ぺぎぃがついている。

こう言っては何だが、30年程フランス語に携わってきたぺぎぃから見てみると、フランス語の口頭会話での過去形文章では、ほとんど半過去(Imparfait)、複合過去(Passé composé)、そして大過去(Plus-que-parfait)しか使わない

つまり、その3つ、特に半過去複合過去使い分け方さえわかっていれば、どうってことはないのである。

そこで、今回の記事では、半過去の活用方法複合過去との使い分け方について紹介していこう。これさえ読めば、おそらく皆さんにも問題なくフランス語の口頭会話で過去形文章が発言し放題になることだろう。

ぺぎぃ
ぺぎぃ
まぁ、大船に乗った気で、任せておくがいい!
ぺぎぃのフランス語講座~フランス語文法【まとめページ】このページでは、今までにぺぎぃが作成してきた「フランス語の文法」に関する記事をまとめている。興味がある方は是非とも参考にしていただければ嬉しい。...

半過去(Imparfait)の活用方法

まず、半過去の活用方法について本章で簡単にまとめておこう。

複合過去の活用方法については、動詞「avoir」動詞「être」現在形さえ知っていれば、そこに追加で過去分詞をくっつけるだけなので、今回は割愛させていただきたい。

ぺぎぃ
ぺぎぃ
もし複合過去の活用方法についても記事を作成してほしいというリクエストがあったら、コメント欄やコンタクトフォームからぺぎぃに連絡をください

1-1. 動詞「Avoir」と「Être」の半過去の活用

以下の表に、動詞「avoir」動詞「être」半過去の活用をまとめる。

avoir être
現在半過去現在半過去
j’aij’avaisje suisj’étais
tu astu avaistu estu étais
il ail avaitil estil était
nous avonsnous avionsnous sommesnous étions
vous avezvous aviezvous êtesvous étiez
ils ontils avaientils sontils étaient

御覧の通り、半過去の活用は非常に簡単

簡単に言ってしまえば、直説法現在での複数形一人称や二人称「Nous/Vous」で活用した動詞の根本「-ons」「-ez」を外した部分)に、「-ais」、「-ais」、「-ait」、「-ions」、「-iez」、「-aient」を付け加えればよいだけである。まぁ、動詞 être の時だけは、少し特殊であるが、そこは大目に見ていただきたい。

1-2. その他の動詞の半過去の活用

動詞「avoir」動詞「être」以外の動詞の活用方法についても、まったく同じようにして半過去にすることができる。

要は、上に書いた通り、大体の動詞の場合は、直説法現在での複数形一人称や二人称「Nous/Vous」で活用した動詞の根本「-ons」「-ez」を外した部分)に、「-ais」、「-ais」、「-ait」、「-ions」、「-iez」、「-aient」を付け加えればよいのである。

いくつか例を紹介しよう。

PrendreSavoir
現在半過去現在半過去
je prendsje prenaisje saisje savais
tu prendstu prenaistu saistu savais
il prendil prenaisil saitil savait
nous prenonsnous prenionsnous savonsnous savions
vous prenezvous preniezvous savezvous saviez
ils prennentils prenaientils saventils savaient
AllerDire
現在半過去現在半過去
je vaisj’allaisje disje disais
tu vastu allaistu distu disais
il vail allaitil ditil disait
nous allonsnous allionsnous disonsnous disions
vous allezvous alliezvous dîtesvous disiez
ils vontils allaientils disentils disaient
ぺぎこ
ぺぎこ
確かに、動詞の根元部分さえ把握してしまえば、あとは何も難しいことはないわね。

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半過去(Imparfait)と複合過去(Passé Composé)の使い分け方

さて、半過去の活用方法を復習し終わったところで、本題の半過去複合過去の使い分け方」の説明に入っていこう。

記事の冒頭で書いたように、フランス語の口頭では、ほとんど半過去複合過去しか使わない。つまり、2つの活用の使い分け方さえできるようになれば、口頭で用いるフランス語の活用方法をマスターしたも同然ということになる。

一応、口頭会話で使われる動詞の活用に大過去(Plus-que-parfait)というものも存在するが、これは、半過去複合過去よりも更に過去について述べるときに使うため、用途さえ覚えてしまえば、ごちゃ混ぜになることはない。

大過去について詳しく知りたい方は以下の記事を読んでみることをおすすめする。

「Plus-que-parfait(大過去)」の使い方【フランス語の文法】フランス語の文法、Plus-que-parfait(大過去)の使い方について、ぺぎぃが例文を用いてわかりやすく解説していこう。...

2-1. 半過去の定義:「完璧ではない状態」のこと

半過去の定義

簡単に言ってしまえば以下のとおり:

半過去(Imparfait)とは、文字通り、「完璧(Parfait)ではない状態」のことである。

つまり、時系列で合っても、回数であっても、「完璧に定めることができないこと」に対して半過去という文法を用いるのである。

ぺぎこ
ぺぎこ
えっ?それだけ?どういうこと?
ぺぎぃ
ぺぎぃ
安心したまえ、これから各ケースを小分けに解説する。

2-2. 「未完了な物事」VS「完了された物事」

「完了している物事」「未完了な物事」について考えてみると、先ほど述べた「完璧ではない状態」というのが明白になってくる。

ここでは「完璧ではない状態」=「完了していない状態」のことを指している。

基本ルール

「完了していない物事」について話すときには半過去を用いて、「完了している物事」について話すときには複合過去を用いる

考え方としてはシンプル。完全に「完了している物事」に対しては、過去(Passé)のことなので、複合過去(Passé composé)を用いて、未だに「完璧に終わっていない物事」に関しては、完璧ではない(Imparfait)なので半過去(Imparfait)を用いると覚えておけばよい。

この考え方さえ覚えてしまえば、あとはほとんど迷うことがなくなるだろう。

例文を使った説明

A) Peggy rentrait à la maison.(ぺぎぃは家に帰っているところであった。)

B) Peggy est rentré à la maison.(ぺぎぃは家に帰った。)

A)の文では、ぺぎぃが「まだ家に帰っていない」ということを表している。つまり、「ぺぎぃは家に帰っているところであった」と、まだ行動が完了していない形であるため、半過去を用いるのが正しいのである。ストーリー的にも、自然と「だから何だ?」その途中で何があった?」という質問が浮かんでくる。

その反面、B)の文では「ぺぎぃは家に帰った」と、完了された出来事について話していることになる。ストーリー面で考えても、特に「だからどうした?」「それからどうなった?」という質問が常に浮かんでこないのがわかるだろうか?何故なら、「もう家に帰ったから」。つまり、帰る最中に何があったのかは、既に終わった出来事であるため、どうでもよいのである。

このように、未完了な物事について話すときには半過去を、完了された物事について話すとき複合過去を用いるのである

ぺぎこ
ぺぎこ
なるほど、これならわかりやすいですよ...
ぺぎぃ
ぺぎぃ
まだまだ続くよ。

2-3. 「不特定多数な出来事」VS「特定された回数の出来事」

過去に起きた出来事が、何回起きた出来事なのかによっても、半過去複合過去を使い分けることができる。

ここでは「完璧ではない物事」=「回数があいまいな物事」のことを指している。

基本ルール

「習慣的な物事や、何回起きたかわからない事」について話すときには半過去を、「その時にしか起きなかった出来事、特定された回数起きた出来事」について話すときには複合過去を用いる。

例文を使った説明

A) Peggy allait à la piscine le lundi pour nager. (ぺぎぃは月曜日にプールに泳ぎに行っていた。)

B) Peggy est allé à la piscine le lundi pour nager. (ぺぎぃは月曜日にプールに泳ぎに行った。)

A)の文では、「毎週月曜日にプールに泳ぎに行っていた」過去の習慣について話しているのに対し、B)の文では、特定された月曜日にプールに泳ぎに行った」と、特定された1回だけ生じた出来事について話している。

つまり、A)の文では、「ぺぎぃが過去に何回プールに行ったか」どうでもよいのに対し、B)の文では、「その時にぺぎぃが1回プールに行った」ことが重要視されているのである。

そのため、ここではA)は不特定多数な出来事として半過去、B)は特定された出来事として複合過去を用いると覚えておけばよい。

ぺぎこ
ぺぎこ
ちょっと難しくなってきたですよ。

2-4. 「現在と繋がりがある感情」VS「過去の感情」

2-2.で説明した「未完了な物事」「完了している物事」似ているが、話されている内容が「現在と関りがあるか」、または「過去の感情」であるかによっても、半過去複合過去を使い分けることができる。

ここでは「完璧ではない物事」=「完璧に断ち切れていないもの」として考えてみるとよい。

基本ルール

「現在と関りがある物事」について話すときには半過去を、「現在の感情とは関係がない物事」について話すときには複合過去を用いる。

英語の現在完了形(have+過去分詞)過去形(didなど)によく似ているが、フランス語の半過去複合過去も、感情について話すときに、現在と繋がりがあるか否かによって使い分ける。

この場合、日本語に訳すと半過去を用いた文も、複合過去を用いた文も、両方とも同じ文になってしまうので説明が難しい。これもまた例文を用いて説明していこう。

例文を使った説明

A) Peggy aimait bien les gâteaux au chocolat. (ぺぎぃはチョコレートケーキが好きだった。)
⇒ 「昔は/今までは好きだった、でも今は違う/だから今も好きだろう。」と続く。

B) Peggy a bien aimé les gâteaux au chocolat. (ぺぎぃはチョコレートケーキが好きだった。)
⇒ 「あの時にもらったチョコレートケーキをおいしく食べた。だからありがとうね。」という意味。別に、だから今はどうこうは関係ない。

おわかりであろうか?

A)の文では、「だから何だ?」という話をする前置きとして、「ぺぎぃは(今まで)チョコレートケーキが好きだった」と言っているのに対し、B)の文では、過去にぺぎぃがチョコレートケーキを食べたという出来事に対するコメントとして、「ぺぎぃは(あの時の)チョコレートケーキが好きだった」と言っているのである。

つまり、過去に抱いた感情や感覚でも、現在に影響を及ぼす可能性があるものに対しては、半過去を用い、過ぎ去った出来事に対して感想を述べている場合は、複合過去を用いるのである。

ぺぎこ
ぺぎこ
結局考え方としては、「完了した出来事」か「完了していない出来事」かによって使い分ければよいのね!
ぺぎぃ
ぺぎぃ
そういうことだよ。今回伝えたい一番ミソの部分はそこなんだ!

2-5. 「背景」VS「出来事」

最後に、半過去複合過去を使い分ける場面として、背景の説明をしているか、それとも過去の出来事を述べているか、というものがある。

ここでは「完璧ではない物事」=「完璧に断ち切れていないもの」として考えてみるとよい。

基本ルール

文中で背景の説明をしている場合には半過去過去の出来事について述べている場合には複合過去を用いる。

くどいようであるが、複合過去過去の出来事に対して用いる。つまり、「何らかのアクションが過去に起きた」というときに用いるものであり、それ以外の場合(例えば背景の説明など)には半過去を用いるのである。

例文を使った説明

言葉だけではわかりにくいと思うので、例文を使って説明していくとしよう。

A) Peggy grimpait dans l’arbre et Pegiko attrapait les papillons. (ぺぎぃは木に登っており、ぺぎこは蝶々を捕まえていた。)

B) Peggy a grimpé dans l’arbre et Pegiko a attrapé les papillons. (ぺぎぃは木に登り、ぺぎこは蝶々を捕まえた。)

C) Peggy grimpait dans l’arbre et Pegiko a attrapé les papillons. (ぺぎぃが木に登っている間、ぺぎこは蝶々を捕まえた。)
⇒ よりスマートな文にするためには、Pendantを用いて、Pendant que Peggy grimpait dans l’arbre, Pegiko a attrapé les papillons. とするのがよいだろう。

上記の文の違いがおわかりになったであろうか?

A)の文では、飽くまで背景の説明しかしていないのである。

「ぺぎぃは木に登り、ぺぎこは蝶々を捕まえていた」「その頃!家の中ではとんでもないことが起きていた!」などと、真の出来事後に続くのである。A)は飽くまで、アクションが起きる前座の説明である。

このような時に半過去を用いるのである。

それに対し、B)の文では、出来事について述べている。「ぺぎぃは木に登った」「ぺぎこは蝶々を捕まえた」、この二つがメインのアクションなのである。出来事なので、今まで説明してきたように、複合過去を用いているのである。

最後に、C)の文では、半過去複合過去を混ぜ合わせて、背景出来事両方を一つの文で表現している。「ぺぎぃが木に登っている」という背景がある中で、「ぺぎこは蝶々を捕まえた」というメインアクションを語っているのである。

時系列の違いについて

賢い読者は既にお気づきかもしれないが、A)の文とC)の文、それに対してB)の文が少し異なっている部分がある。さて、何だろうか?

答えは、時系列である。

A)の文とC)の文では、「ぺぎぃが木に登っていた」間に「ぺぎこが蝶々を捕まえていた」のに対し、

B)の文では、「ぺぎぃが木に登った」後に「ぺぎこが蝶々を捕まえた」のである。

思い出してほしい。2-1.で説明した半過去複合過去の違いを。

半過去とは、文字通り「Parfait(完璧)」でない状態のこと、つまり「完了していない物事」複合過去「完了している物事」を表しているのである。

つまり、半過去で表現した動作(例:ぺぎぃが木に登っていた)はまだ完了していないのに対し、複合過去で表現した動作(例:ぺぎぃが木に登った)は完了しているのである。

これがわかれば、もう半過去複合過去の違いを完全にマスターしたも同然である。

ぺぎこ&ぺぎぃ
ぺぎこ&ぺぎぃ
最後まで読んでくれてMerci beaucoup!興味があったら他の記事もよんでみてね!
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