文法:動詞

「Subjonctif(接続法)」の使い方【フランス語の文法】

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フランス語で文を作成するとき、基本的に現在過去未来形に関係せずに用いるのはIndicatif(直説法)である。

しかし、その他にも、Subjonctif(接続法)Conditionnel(条件法)という、少し異なった2つの法がある。

この記事では、このSubjonctif(接続法)の使い方と活用方法を中心に見ていくとしよう。

本記事の内容
  • 接続法(Subjonctif)の使い方(用法)
  • 接続法(Subjonctif)の活用方法

Subjonctif(接続法)というのは、そもそも動詞の活用にあまり馴染みがない日本人にとっては、訳の分からない法なのかもしれない。

しかし実を言うと、フランスに生まれ、30年間フランス語を話しながら過ごしてきたぺぎぃにさえも、「接続法とは何のために存在するのか?」がいまいちわかっていない。

日本語や英語などには存在しない、フランス語限定の一種の醍醐味としてと捉えるしかないのではないか?(まぁ、他にもいくつか接続法を用いる言語があるらしいが)

そして、習得に苦労している人が多いため、使いこなせることにより、フランス語初心者から一気にフランス語上級者の仲間入りも期待できる言っても過言ではないだろう。

そこでこの記事では、Subjonctif(接続法)の使い方について、例文を用いてわかりやすく説明してみよう。

ぺぎこ
ぺぎこ
ぺぎこもよくわかっていないので、一緒に勉強するですよ!
ぺぎぃのフランス語講座~フランス語文法【まとめページ】このページでは、今までにぺぎぃが作成してきた「フランス語の文法」に関する記事をまとめている。興味がある方は是非とも参考にしていただければ嬉しい。...

Subjonctif(接続法)を使用する文脈【用法】

接続法(Subjonctif)は、似たような活用方法が存在しない日本人にとっては難しく感じる文法である。

そこで、本章ではまず、接続法(Subjonctif)を使うシーンや文脈について紹介していこう。

全て覚えるのは大変かもしれないので、基本的には不確定な要素、感情がこもった要素について話すときに用いるとだけ覚えておけば良い気がする。

それでは、さっそく接続法(Subjonctif)を用いる文脈の例を記載していく。勉強の参考にしていただければ嬉しい。

1-1. 願望、意思、要求を表す動詞の後

ポイント

接続法(Subjonctif)は、願望意思、要求を示す動詞など、心で感じる要素の後に使われることが多い。

接続法(Subjonctif)は、不確定な要素心で感じる要素に対して使うことが多く、主に「Je veux que ○○」「Je voudrais que ○○」などの願望意思要求を示す動詞の後に使われる。

以下に、願望意思要求を示す動詞の例を記載しておこう:

願望や意思を示す動詞:

Désirer que(…を望む)、Souhaiter que(…を願う)、aimer (cond.) que(…であればいいな)、Vouloir que(…を望む)

要求を示す動詞

Exiger que(…を(強く)要求する)Demander que(…を要求する)、Vouloir que(…を求める)、Ordonner que(…を命令する)、Défendre que(…を禁ずる)

…これを読みながら、一つ気づいた点がないだろうか?

その通り。

接続法を用いる動詞は、大半が接続詞「que」と共に使われるのである。

つまり、全て覚えるのが面倒くさいという方は、本当にざっくばらんな言い方をすれば、「que」がつく動詞の後には割と高確率で接続法を用いると考えてみるのも良い。

ただし、一つ注意点として、動詞 Espérer que(…を期待する)は、後ろに接続法ではなく、直説法を用いることを挙げておく。

他にも、penser que(…と思う)、croire que(…と信じる)、imaginer que(…と想像する)、supposer que(…と想定する)などは、心で感じ取る要素ではなく、頭で考えることに対して用いるので、接続法ではなく、直説法を用いる。

「~したい」「~だと良いですね」などの言い回し【直説法・条件法】日本語で良く使う言葉「~したい」や「~ほしい」、または「○○だと良いなぁ」。フランス語では一体どのように表現するのが適切なのだろうか?「Je veux」?それとも「Je voudrais」?はたまた「J'espère」?この記事では、これらの言葉を大きく3つに分けて紹介していこう。...

願望、意思、要求を表す動詞を使った例文

1. Peggy désire que vous puissiez apprendre le français. (ぺぎぃは、皆さんがフランス語を学んでくれることを望んでいる。)

2. J’aimerais que tu ailles mieux. (君に元気になってほしい。)

3. J’espère que tu vas bien. (手紙などで:「元気にしていますか」、口頭で:「ご無事であれば幸いです。」など。)
「Espérer」は例外として「Espérer que + 直説法」となる。

ぺぎこ
ぺぎこ
「Espérer」は何で接続法じゃなくて、直説法なの?「○○を期待する」だから心で感じる要素として考えられると思うんだけど…
ぺぎぃ
ぺぎぃ
まぁね…稀に非論理的な例外が混ざっていたりするから、一括りに覚えにくいんだよね…考え方としては「Espérer que」で「○○という事実を期待する」と捉えるのはどうだろうか?そうすれば、不確定な要素ではなく事実ベースの話なので直説法を用いると考えることができるよ。

1-2. 感情や気持ち、好みを表現する動詞の後

ポイント

接続法(Subjonctif)は、感情気持ち好みを表現する動詞の後に使われることが多い。

次に、接続法(Subjonctif)は、感情気持ち好みを表現する動詞の後にも使われる。

以下に、感情を示す動詞の一般例を示しておこう:

感情や気持ちを示す動詞:

Etre content que(…が嬉しい)、Etre triste que(…が悲しい)、douter que(…を疑問に思う)、Craindre que(…を恐れる)、Regretter que(…を後悔する)、Etre satisfait que(…に満足している)

好みを示す動詞:

apprécier que(…を好む)、détester que(…を嫌う)Préférer que(…をより好む/…のほうがよい)

ここでもわかるように、以上の動詞は全て前置詞「que」と共に使われているのである。

基本的に、「Souhaiter que(…を願う)」も、「こうなったらいいな」という感情をあらわにしている動詞なので、接続法を用いるものだと考えてみてもよい。

直説法を用いる「Espérer que(…を期待する)」は、「君、期待していますよ」のように、もう少しドライな感じなので、心からの感情がこもっていない動詞と捉えることもできる。

まとめると、接続法とは、感情的な言い回しの際に用いることが多く論理的な言い回しや、事実をありのままの事柄として伝える文章では直説法を用いるということになる。

感情や気持ち、好みを表現する動詞を使った例文

1. Je suis content que Peggy soit avec nous aujourd’hui. (今日は、ぺぎぃが(我々と)一緒にいてくれて、嬉しい。)

2. Je préfère que tu fasses le ménage et moi la vaisselle. (君が掃除で、私が食器洗いをしたほうが(個人的に)よい。)

ぺぎこ
ぺぎこ
ふむふむ、接続法は感情を言い表す用法と…
ぺぎぃ
ぺぎぃ
まぁ、かなりざっくりしているけど、そう捉えることもできるね!

1-3. 意見を示す動詞が否定形か疑問形になっている後

ポイント

意見を示す動詞が否定形疑問形になっているときには接続法(Subjonctif)が使われることが多い。

意見を示す動詞、例えば「Penser que(…と思う)」や「Croire que(…と信じる)」などが、否定形か、疑問形になっている際にも接続法を用いることが多くなるので、注意しておきたい。

何故なら、「○○だと思わないか?」「○○だとは信じられない」には、上で説明したように、感情的な要素が含まれているからであると理解できる。

例えば以下の通り:

肯定文: Je pense que j’en suis capable. (俺にはできると思う)

否定文: Je ne pense pas que j’en sois capable. (俺にはできないと思う)
⇒ 俺にはできないんじゃないか、という不安を表している。

疑問文: Penses-tu que j’en sois capable? (俺にできると思うか?)
⇒ 俺にはできないんじゃないか、と内心思っている。

ま、とはいえ、筆記上ではともかく、口頭では「Je ne pense pas que j’en suis capable.」「Penses-tu que j’en suis capable?」と直説法を用いて話しているのをよく聞く。

そのため、この文法ルールはあまり気にしなくてもよいのではないかと、ぺぎぃは考える。飽くまで、筆記上では文法的に接続法を用いるのが正しいと、それだけの話である。

意見を示す動詞が否定形か疑問形になっている例文

1. Penses-tu qu’il aille pleuvoir demain? (明日は雨が降ると思うかい?)
⇒ 厳密に言えば、こちらが正しいのだが、口頭会話では「Est-ce que tu penses qu’il va pleuvoir demain?」の方が一般的に用いられる気がする。

2. Je ne pense pas que Peggy puisse réussir son examen de japonais. (ぺぎぃが日本語の試験に受かるとは思いません)
⇒ 口頭会話では「… que Peggy peut réussir」と言っても大きな間違いとして聞こえない場合が多い。

ぺぎこ
ぺぎこ
ふ~ん、じゃあこれは覚えなくていいということ?
ぺぎぃ
ぺぎぃ
まぁ、フランス人でもこれは直説法を使って話している人が多いからね。きれいなフランス語を話したいなら接続法の方がベストだけど、口頭会話ではそこまで考えなくてもいいんじゃないかな?

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1-4. 可能性や提案、判断を示す非人称構文の後

ポイント

可能性提案判断を示す非人称構文を用いたとき接続法(Subjonctif)が使われることが多い。

逆に、こちらのほうが、筆記でも口頭でも重要である。

説明しよう。先ほどの人称構文の時と同様に、不確定な要素が含まれている非人称構文の場合にも、直説法ではなく、接続法を用いることになる。

実際、不確定な要素を含む非人称構文とは何かというと:

確定な要素を含む非人称構文(接続法を使う):

Il faut que(…をしなければならない)、Il est nécessaire que(…をする必要がある)、Il se peut que(…の可能性がある)Il est indispensable que(…が必要不可欠である)、Il est essentiel que(…が重要である)、Il est obligatoire que(…が絶対である)

確定要素を含む非人称構文(接続法を使わない)

Il est évident que(…が当然である)、Il est clair que(…が明らかである)

のような感じである。

特に、フランス語の文章でよく用いる「Il faut que … + 接続法」のくだりは、真っ先に覚えておくのがよいと、ぺぎぃは断言する

可能性や提案、判断を示す非人称構文の例文

1. Il faut que nous parlions le français.(我々は、フランス語を話さなければならない。)

2. Il est clair que je ne suis pas un pingouin.(私がペンギンではないことは明らかだ。)

ぺぎぃ
ぺぎぃ
特にこの「Il faut que + 接続法」の造りは絶対に覚えておいた方がいいよ。
ぺぎこ
ぺぎこ
わかった、じゃあ頑張って覚えておくですよ!

1-5. 最高の~、最低の~など、最上級の評価をするとき

ポイント

最上級最上比較を用いるときにも接続法(Subjonctif)を使うことが多い。

これも先ほどの「感情」の話に結びつくが、「最高の~」「最低の~」などの評価をするときにも一般的には接続法を用いると覚えておこう。

これは、「Il faut que」に負けないくらい頻繁に使うことになるフレーズだと思うので、覚えておくと損はない。

最上級の表現(一例):

le plus … que(一番よい…), le moins … que(一番悪い…), le meilleur … que(最高の…), le pire … que(最低の…), le premier … que(初めての…), le seul … que(唯一の…)

最上級の評価を用いている例文

1. C’est le plus grand château que je connaisse. (私の知っている中で、一番大きなお城だ。)

2. Peggy est le seul véritable ami que je n’aie jamais eu. (ぺぎぃは、私の人生の中で唯一の真の友です。)
⇒ これはかなり難しいフレーズ。おそらくぺぎぃも抜き打ちでこの文を書いてみろと言われれば、十中八九「je n’ai jamais eu」と直説法で書くと思う。しかし、実際は接続法が正解。

ぺぎこ
ぺぎこ
フランス語ネイティブのぺぎぃでも間違えるものをどうやって覚えればいいのよ!
ぺぎぃ
ぺぎぃ
「覚えろ」とは言っていないよ。飽くまで「知っておいた方が良い」と言っているだけ。後は、フランス人でも間違う箇所を完璧に言うことができれば、それはそれでかっこいいんじゃないかな?

1-6. 一定の接続詞 の後

ポイント

一定の接続詞(Locution Conjonctive)の後には接続法(Subjonctif)を用いる。

ここでは完全にざっくばらんな話になってしまうが、以下の接続詞の後には、ほぼ必ず接続法を用いることになるため、頭の片隅に置いておくとよい。

時間を表す接続詞:

avant que(…の前に)、jusqu’à ce que(…までに)、en attendant que(…を待ちながら)

目的結果を表す接続詞:

afin que(…するために)、de sorte que(…するように)、pour que(…するために)、de façon (à ce) que(…するように)、de manière que(…するように)、pourvu que(…でありさえすれば)、si peu que(どんなにわずかでも…)、si tant est que(もし…だとすれば)、peu s’en est fallu que(危うく…するところだ)

対立譲歩を示す接続詞:

bien que(…であっても)、quoique(ではあるが、しかし…)、encore que(でも…)、au lieu que(…のかわりに)

条件を表す接続詞:

à moins que(ただし…)、en admettant que(…であると認めメるなら)、à condition que(…という条件なら)、quoi que(何をしようとも…)、sans que(…することなしに)

理由を表す接続詞:

non que(…というわけではない)、non pas que(…というわけではない)

思考を表す接続詞:

à supposer que(仮に…)、pour autant que(…の限りでは)、supposé que(…と仮定すると)

感情を表す接続詞:

de crainte que(…することを恐れて)、de peur que(…することを恐れて)

非常に数が多いため、全てを覚えるのが一苦労という方は、やはり裏技として前置詞の「que」に着目するのが無難だとぺぎぃは思う。

おそらく、「que + 接続法」となる構図よりも、「que + 接続法」とならない例外の方が少ないため、とりあえず「que」が来たら接続法になると「考えておいて」、後々例外にだけ注意しておくという戦法である。実際にぺぎぃも上の前置詞を全て把握しているわけではない。

Bien que や Même si、Quoiqueなどの接続詞の使い分け方【フランス語の文法】「Bien que」や「Quoique」「Même si」「Quoi que」など、フランス語には似たような響きと意味の接続詞が多く存在するので、混同されてしまう方も多い。そのため、この記事では「Bien que / Quoique」と「Même si」、そして「Quoique」の意味や使い分け方について解説していきたいと思う。...
難しいのは「avant que」の後には接続法が続くが、「après que」の後には基本的に直説法が続くということ。これはフランス人であるぺぎぃでも間違いやすい箇所なので、フランス語を完璧にマスターする目的以外の人は気にしなくても良いかもしれない。

一定の接続詞を用いてた例文

1. Dépêchons-nous avant qu’il ne soit trop tard! (間に合わなくなる前に、急ぎましょう!)

2. En admettant que Peggy soit un véritable pingouin, comment se fait-il qu’il puisse parler le français? (ぺぎぃが本物のペンギンであると認めたとして、何故かれはフランス語が話せるのだ?)

3. Bien qu‘il ne fasse pas beau, Pegiko décida tout de même d’aller se promener. (あまり良い天気ではないにも関わらず、ぺぎこはそれでも散歩にでかけることにしました)

ぺぎこ
ぺぎこ
確かに全て把握するのは至難の業ね。そもそもこの記事事態長すぎるのよ…
ぺぎぃ
ぺぎぃ
まぁまぁ、文句があるなら接続法に言っておくれ!

1-7. その他、不確定な要素を示すとき

ポイント

その他、不確定な要素を表すときにも、接続法(Subjonctif)を使うことがある。

今まで上に書いてきたルールに当てはまらない場面もいくつか存在するため、ここで紹介しておきたいと思う。

ちゃんとしたルールが紹介できなくて申し訳ないが、とりあえず不確定な要素感情がこもった要素であるため、接続法(Subjonctif)を用いていると理解してもらえれば幸いである。

ケース1:存在しているかわからない物事について話す場合

1. Sais-tu s’il existe un pingouin qui sache parler le japonais? (ねぇ、日本語を話すことができるペンギンって、この世に存在しているか知っている?)
⇒ 存在自体が不確定であるため、接続法を用いる。

2. Je cherche un pingouin qui sache parler le français. (私は、フランス語が話せるペンギンを探しています)
⇒ 存在するかどうか不確定であるため、接続法を用いている。実在することがわかっていれば、「Je cherche un pingouin qui sait parler le français」と直説法でもよい。

ケース2:感情がこもった表現をする場合

1. Qu’il vienne me chercher! ((奴の方から)来るがよい!)
⇒ やや、けんか腰な口調。感情がこもった表現であるため、接続法を用いる。

2. Que Dieu soit avec toi! (神が貴方と共にあらんことを!)
⇒ 祈りや、願いという感情がこもった表現であるため、接続法を用いる。

ぺぎぃ
ぺぎぃ
ようやく終わった… 次は活用方法について書いて行かなければ!
ぺぎこ
ぺぎこ
慣れないことはするものじゃないわね!

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Subjonctif(接続法)での動詞の活用方法

接続法(Subjonctif)での動詞の活用方法については、書店の参考書や、フランス語の教科書などに詳しく書かれていると思うので、本記事では、長々と書くことはせずに、とりあえず、これだけ覚えておけばよいという活用方法だけ、書いておくことにする。

従って、Subjonctif imparfait(接続法未完了形)Subjonctif plus-que-parfait(接続法大過去)については、本章では記載しない

まず、文法的に正しいかどうかは置いておくとして、口頭ではめったに使わないフランス語であるし、語られている物事が現在か過去かだけの違いを除けば、基本的な活用方法の理解は現在形の接続法の応用だからである。

2-1. 「Avoir」 と「Être」を含む、主な動詞の活用方法

毎度、お馴染みのことながら、フランス語では「Avoir」「Être」の2つの動詞は、将棋の「飛車」「角」のような感じで、他の動詞とは別格と考えてよい。

接続法(Subjonctif)活用についても、他の一般的な動詞と異なり独特の活用があるため、覚えておくしかない。

また、「Avoir」と「Être」Subjonctif Présent(接続法現在形)さえ覚えてしまえば、後は「avoir か être の Subjonctif Présent(接続法現在形)+動詞の Participe passé(過去分詞)」で、Subjonctif Passé(接続法過去形)が使えるため、非常に役立つ動詞たちである。

「Avoir」 と「Être」の接続法現在形(Subjonctif Présent)

以下に、「Avoir」「Être」Indicatif présent(直説法現在形)Subjonctif présent(接続法現在形)をまとめた表を記載しておく。

Avoir Être
Indicatif présentSubjonctif présentIndicatif présentSubjonctif présent
j’aij’aieje suisje sois
tu astu aiestu estu sois
il ail aitil estil soit
nous avonsnous ayonsnous sommesnous soyons
vous avezvous ayezvous êtesvous soyez
ils ontils aientils sontils soient

ご覧いただければわかるように、Subjonctif présent(接続法現在形)というのは対して難しくない

むしろ、Indicatif présent(直説法現在形)の方が、ils ont nous sommesvous êtes など、おかしな活用が多い気がする。

Subjonctif passé(接続法過去形)を用いた文の例

上でも書いたように、「Avoir」「Être」の Subjonctif Présent(接続法現在形)さえ覚えてしまえば、後はAvoirÊtre の Subjonctif Présent(接続法現在形)+動詞の Participe passé(過去分詞)で、Subjonctif Passé(接続法過去形)が使えるようになる。

以下に一例を示そう:

1. Peggy, je veux que tu fasses la vaisselle. (ぺぎぃ、君に食器を洗ってほしい。)
⇒ Peggy, je veux que tu aies fait la vaisselle. (ぺぎぃ、君に食器を洗っておいてほしい。)

2. Il est possible qu’il soit mort. (彼は死んでいるのかもしれない。)
⇒ Il est possible qu’il ait été mort. (彼は死んでいたのかもしれない。=生き返った!)

ぺぎこ
ぺぎこ
確かに、フランス語って接続法に限らず「vous êtes」とか「nous sommes」とかおかしな活用がよくでてくるのよね。
ぺぎぃ
ぺぎぃ
まぁ、こればかりは慣れるまで地道に使っていくしかないね!

2-2. その他、特殊な動詞のSubjonctif présent(接続法現在形)

AvoirÊtre の他にも、例外的な接続法の活用がある動詞を以下に記載しておく。

何故このような活用になるのかは、ぺぎぃに聞かれても困るのだが、これこそが「フランス語の醍醐味」だと、深く考えずに覚えるしかない。

FaireSavoir
Indicatif présentSubjonctif présentIndicatif présentSubjonctif présent
je faisje fasseje saisje sache
tu faistu fassestu saistu saches
il faitil fasseil saitil sache
nous faisonsnous fassionsnous savonsnous sachions
vous faitesvous fassiezvous savezvous sachiez
ils fontils fassentils saventils sachent
PouvoirVouloir
Indicatif présentSubjonctif présentIndicatif présentSubjonctif présent
je peuxje puisseje veuxje veuille
tu peuxtu puissestu veuxtu veuilles
il peutil puisseil veutil veuille
nous pouvonsnous puissionsnous voulonsnous voulions
vous pouvezvous puissiezvous voulezvous vouliez
ils peuventils puissentils veulentils veuillent
AllerValoir
Indicatif présentSubjonctif présentIndicatif présentSubjonctif présent
je vaisj’ailleje vauxje vaille
tu vastu aillestu vauxtu vailles
il vail ailleil vautil vaille
nous allonsnous allionsnous valonsnous valions
vous allezvous alliezvous valezvous valiez
ils vontils aillentils valentils vaillent
ぺぎぃ
ぺぎぃ
とりあえず、フランス語で頻繁に使う特殊な動詞を一通りまとめてみたよ。まずは、これらから学んでみよう!

2-3. その他、一般的な動詞の活用方法(現在形)

Avoir Être や、前章で書いた特殊な動詞を除いた動詞の活用方法はいたって簡単

簡単に言えば、Indicatif Présent(直説法現在形)複数形三人称 Ils/Elles Subjonctif Présent(接続法現在形)でも変わらず、他の人称は、その複数形三人称で活用した動詞の根本-entを外した部分)に、-e-es-e-ions-iezを付け加えればよいだけである。

ただし、venirboire など、複数形一人称 NousIndicatif Présent(直説法現在形)で形が nous venonsnous buvons などと独特に変化するものに限り複数形一人称 nous複数形二人称 vousSubjonctif Présent(接続法現在形)同じ根本を保つものとする。

言葉だけでは非常にわかりにくいので、以下に例を示そう:

1) 「Chanter (歌う)」の場合:

Indicatif Présent(直説法現在形)複数形三人称は、ils chantent となるので、-ent を外した根元部分chant-。これに、先ほどの-e-es-e-ions-iezを付け加え、Subjonctif Présent(接続法現在形)では、je chantetu chantesil chantenous chantionsvous chantiezils chantent となる。

2) 「Venir(来る)」の場合:

Indicatif Présent(直説法現在形)複数形三人称は、ils viennent なので、-ent を外した根元部分はvienn-。また、先ほど説明したように、Indicatif Présent(直説法現在形)複数形一人称Nous venonsVous venez と独特な形をとるので、同じ ven- という根本を保ち、 je viennetu viennesil viennenous venionsvous veniezils viennent となる。

 ChanterVenir
Indicatif présentSubjonctif présentIndicatif présentSubjonctif présent
je chanteje chanteje viensje vienne
tu chantestu chantestu vienstu viennes
il chanteil chanteil vientil vienne
nous chantonsnous chantionsnous venonsnous venions
vous chantezvous chantiezvous venezvous veniez
ils chantentils chantentils viennentils viennent
SourireDire
Indicatif présentSubjonctif présentIndicatif présentSubjonctif présent
je sourisje sourieje disje dise
tu souristu souriestu distu dises
il souritil sourieil ditil dise
nous sourionsnous souriionsnous disonsnous disions
vous souriezvous souriiezvous dîtesvous disiez
ils sourientils sourientils disentils disent
ぺぎこ
ぺぎこ
なんだかんだで、やっぱり難しいわね!
ぺぎぃ
ぺぎぃ
そうかな?特殊な動詞よりはわかりやすい気がするけど…

「Subjonctif(接続法)」の覚え方【動画】

せっかくなので、今まで長らく書いてきた内容を動画にしてまとめてみた。

接続法はかなり盛りだくさんなので、動画も30分とやや長めになってしまったが、中ではぺぎぃが個人的に接続法をどのように学んできたのか、そして皆様にどのように学ぶのがおすすめなのかについても話しているので、何か作業をしているときなど、聞き流していただければ嬉しい。

ぺぎぃ
ぺぎぃ
それでは、最後まで長らくお付き合いいただきありがとうございました!また別な記事で会いましょう!

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POSTED COMMENT

  1. Mafalda より:

    接続法について質問です。
    下記の文章は接続法を使う理由が分かりません。
    ぺぎいさんの言う1-1~1-7のどれに該当しますか?

    C’est bien que nous riions de tout ! 
    何でもかんでも笑うのは良いことだ。

    フランス語を独学で勉強しています。今はB1レベルです。
    上記の文章は、アプリで勉強中に出てきたフランス語ですが、なぜ接続法を使うのか説明が無いので困っています。

    色々、フランス語文法のサイトを調べる中で、ぺぎいさんの説明は独特で、かつ微妙なニュアンスも説明されていて、理解しやすかったので、「ぺぎいさんの説明なら分かりやすいかな」と思い、質問させて頂きました。

    動画も良かったです。「que」は「ク」じゃないんですね。独学なので気づきませんでした。

    • onsenpeggy より:

      Mafaldaさん、コメントありがとうございます!
      そう言っていただけて嬉しいです!これからも頑張ろうと思います。°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

      「que」の発音は難しいですよね。「キュ」でもなく「ク」でもなく、その中間のようなイメージです。

      これからも何かわからないことがございましたら、遠慮なく言ってくださいね!

      ぺぎぃ

  2. Mafalda より:

    接続法について、教えて下さい。
    下記の文章は、なぜ接続法を使うのでしょうか?
    ぺぎいさんが提示された1-1から1-7の用法のどれに当てはまるのか、教えて頂けますか?

    -C’est bien que nous riions de tout ! 何でもかんでも笑うのは良いことだ。
    -C’est nul que vous riiez, c’est un sujet sérieux.笑うのは良いことではない。深刻な問題だ。

    コロナ禍でフランス語のアプリで独学を始め、今、DELF B1レベルです。アプリでフランス語を独学していたところ、上記の文章が出てきましたが、アプリには説明が無く困っています。

    色々なサイトを調べる中で、ぺぎいさんの説明が一番納得できたので、「ぺぎいさんなら答えてくれるかな?」とふと思い質問させて頂きました。

    • onsenpeggy より:

      Mafaldaさん、コメントありがとうございます!

      -C’est bien que nous riions de tout ! 何でもかんでも笑うのは良いことだ。
      -C’est nul que vous riiez, c’est un sujet sérieux.笑うのは良いことではない。深刻な問題だ。

      上の二つの文は、本記事の1-2「感情や気持ち、好みを表現する動詞の後」に当てはまると思います。
      「C’est bien que nous riions de tout」というのは、肯定的な感情や好み、「C’est nul que vous riiez」というのも否定的な感情や好みを表しています。
      ただし、ぺぎぃとしては一つ目の文は「C’est bien de rire de tout」でも良いかなと思います。(*^▽^*)

  3. ぽんなふ より:

    最強としか言いようがありません。
    超素晴らしい記事を書いてくださり、本当にありがとうございます。

    学校の授業で取りこぼしていた数々の点をこの記事で補えました。
    Subjonctifはフラ語ネイティブの人でも100%は理解してないとか言ったりするし、時々現在形の活用と発音が被ってるので、まぁそこそこでいっか・・で片付けてました。
    この記事のおかげで、実際の会話中に使えるタイミングが来たら前よりも気づけそうです。きっとドヤ顔です。

    フラ語ネイティブの視点と感覚を持ちながら分かりやすく日本語で説明してくださるぺぎぃさん、本当にありがたいです。
    これだけ記事にまとめるのはさぞ大変でしょうが、これからも更新楽しみにしています。たくさん活用させていただきます。

    • onsenpeggy より:

      ぽんなふさん、コメントありがとうございます!
      そこまでお褒めいただけて嬉しいです!(*^▽^*)

      最近ではYoutubeの方に動画をあげており、ブログを中々更新する時間がないのですが、ぼちぼち頑張ります!
      興味がございましたらそちらもご覧ください。°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

      ぺぎぃ

  4. ミニシュナ より:

    やっと重い腰を上げ、巷で難しいと言われている「接続法」とやらに取り組んでみようと思いました。
    参考書を読んでもわかりにくかったけど、ぺぎぃさんの動画わかりやすかった!動画だけでなく、こうやって活字になっているので、勉強しやすいです。このような形に仕上げるのは大変な労力かと頭が下がります。十分に活用したいです。とりあえず、頻度の高い動詞を覚えてみることにします。そしてお経のように唱えてみます。フランス人の会話パートナーと話しをするときに積極的に使おうと思えるようになりました。難しいと思わずにやってみます!!ありがとうございました。

    • onsenpeggy より:

      ミニシュナさん、コメントありがとうございます!

      それはとても嬉しい感想です。
      最近では、バカンスと仕事の両方が忙しく、中々ブログに手を付ける時間ができていませんが、ミニシュナさんの応援の言葉のおかげで何とか頑張れそうです!(*^▽^*)

      また何かわからないことなどございましたら、言ってくださいね。

      ぺぎぃ

  5. ごまふあざらし より:

    ぺぎぃさん

    接続法の動画をアップしてくださり、ありがとうございます☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

    息子に「外国人にとって日本語で難しいところってどこだと思う?」と質問をしたところ、「一人称や二人称の多さなんじゃない?」と返してきたので、どうしてそう思ったのか聞いたら「自分は日本語に慣れてるから、わからない。」とのことでした。

    日本語を聞いたり話したりして育った子が日本語をペラペラと話せるのと同じようにぺぎぃさんもフランス語の接続法とか勉強する前に自然と接続法が身についていたので、勉強をした記憶がないんだと思います。

    要はネイティブとはそういうことで、接続法だとか条件法だとかあまり考えずに自然と口から出ているということなんでしょうね。
    だから、自然と口から接続法が出るまで何度も何度も練習するしかないですね (^o^)

    フランス語の接続法についての動画はあまりないので、ぺぎぃさん、アップされないかなぁと思ってました! ありがとうございます‼︎

    ごまふあざらし

    • onsenpeggy より:

      ごまふあざらしさん、

      いつも応援のコメントありがとうございます!

      まさに書かれている通りで、気づいたら話せるようになってしまっていたので、細かい文法や使い方とかは実はあまり勉強した記憶がないのです。
      しかし、最近は日本人の皆様にフランス語の微妙なニュアンスや言葉の正しい使い方を知ってもらおうということで、色々と調べながら記事を書いたり動画を投稿しているおかげか、少しずつ今まで知らなかった文法的な理由や、言葉が使われる背景などが勉強できて楽しいです。(*^▽^*)

      確かに日本語の一人称や二人称の微妙なニュアンスや使い分け方はかなり難しいと思います。
      たまにフランス人の友人にその豊富さを説明してみたことがありますが、「???」とあまり理解してもらえませんでした。ことさらに、日本語は主語を欠いて文を書いたり(例えばここまでの文では「私」という主語を一度も使っていません)、形容詞だけで「美味しい!」や「すごい!」と言っても伝わったりするので、さらに「?????」と混乱を招くだけでした。(笑)

      ぺぎぃ

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