謝罪のフレーズ

フランス語で「ごめんなさい」【謝罪のフレーズ一覧】

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「フランス語で謝りたいときのフレーズって何を使えばよいの?」
「Désolé それとも Excusez-moi?」

日本語にも「すみません」「ごめんなさい」など、様々な表現が存在するように、フランス語でも人に対して謝罪の言葉を述べるためのフレーズはいくつか存在する。

そこで本記事では、フランス語に存在する「ごめんなさい」のフレーズを一通りまとめてみることにしよう。

本記事の内容
  • フランス語で謝るときに使えるフレーズ

世界の中でも最も謝ることが多いとされている日本人やイギリス人からしてみれば、フランス人は全く謝らない国民と思われても仕方がないかもしれない。

確かに、フランス人は、交通事故や何かしらのトラブルに巻き込まれた際にすぐ謝るというのは、自分の責任を認め、相手に対してこちらが100%悪いと証言してしまっているようなものと認識してしまっている人が多いので、余程のことがない限りすぐに謝ったりはしない

しかし、だからといって「フランス人=謝らない国民」と結びつけてしまうのはちょっと安直すぎる勘違いである。

フランス人にも謝る必要があるときにはちゃんと謝罪の言葉を述べる人もいるし、逆にフランス人でなくとも謝らない人はとことん謝らなかったりする

そこで、本記事ではフランスで謝罪の言葉を述べるときに使うべきフレーズとそれらの微妙なニュアンスや使い分け方を紹介していくことにする。

この記事を一通り読んでしまえば、フランス人に対して謝らなければならない状況に陥ってしまった際に、適度な謝罪のフレーズを選択することができるようになるだろう。

また、せっかちな人のためには、記事の最後に今回紹介するフレーズの早見表を載せておくので、そちらもご覧いただければ幸いである。

ぺぎぃ&ぺぎこ
ぺぎぃ&ぺぎこ
それでは、一緒に謝罪のフレーズを見ていくことにしよう!
ぺぎぃのフランス語講座~フランス語のフレーズ【まとめページ】このページでは、今までにぺぎぃが作成してきた「フランス語のフレーズ」に関する記事をまとめている。興味がある方は是非とも参考にしていただければ嬉しい。...

フランス語で「ごめんなさい」と謝罪に使えるフレーズ【15種類】

1-1. 「Désolé(デゾレ)」

解説

まず、フランス語で最も頻繁に使われているといっても過言ではない謝罪の言葉「Désolé(デゾレ)」というものである。

これは、英語に例えるなら「Sorry(ソーリー)」に非常に近く、日本語に訳すと「ごめん」に該当すると思われる。

かなりカジュアルな言葉であるため、使い方としては友達やや顔見知りな人に対して用いるべきで、あまりフォーマルな場や目上の人に対しては使われない

本来は、悲痛や悲嘆という意味の言葉「Désolation(デゾラション)」から来ている単語なので、通常の「ごめん」よりはもう少し思い言葉であったのかもしれないが、少なくともぺぎぃが知っている最近のフランス語では、カジュアルに「ごめん」と伝えるときに用いる言葉である。

「Désolé」を用いた例文

– Peggy, c’était bien à toi que j’avais prêté mon stylo? (ねぇ、ぺぎぃ。ペンを貸したのは君にだったっけ?)

– Ah oui, désolé! J’avais complètement oublié de te le rendre! (あっ、そうだった、ごめん!返すのをすっかり忘れていたよ!)

ぺぎぃ
ぺぎぃ
仮に、フランス語での謝罪の言葉を一つだけ覚えるとするなら、この「désolé(デゾレ)」をおすすめするよ!
ぺぎこ
ぺぎこ
フランスでは「Bonjour」「Merci」と同じくらい重宝する言葉よね!

1-2. 「Je suis désolé(ジュ・スイ・デゾレ)」

解説

「Désolé(デゾレ)」は単体で用いることもできるが、ちゃんとした文にして「Je suis désolé(ジュ・スイ・デゾレ)」として使うこともできる。

これは英語の「I am sorry(アイ・アム・ソーリー)」に非常に良く似ており、日本語に訳すとするなら「ごめんなさい」に該当するだろうか。

単体だった「Désolé」に主語と動詞を加えることによって、よりしっかりとした丁寧な言い回しになっているため、この「Je suis désolé」という表現はカジュアルのみならず、上司や見知らぬ他人など、フォーマルな場でも活用することができるのが特徴である。

とりあえず、フランスで誰かに謝る必要があり、何を言えばわからないときには「Je suis désolé(ジュ・スイ・デゾレ)」と言っておけば問題ないだろう。

ちなみに「Désolé」という言葉は形容詞なので、女性が話しているときには「Je suis désolée、主語が複数形の場合には「Nous sommes désolésなどと、主語と性数一致する必要がある。

「Je suis désolé」を用いた例文

Je suis désolé, je reviens tout de suite!(ごめんなさい、すぐに戻ります)
⇒ 会議中に大事な電話が入り、席を立たなければならないときなど。

Je suis désolé d’apprendre cette triste nouvelle.(そのような悲しい報せを受けてしまってごめんなさい)
⇒ これは「聞いてしまってごめんなさい」や「報せを話させることによって、再び悲しい気持ちにさせてしまってごめんなさい」という意味。

ぺぎこ
ぺぎこ
あれ?このフレーズは友達の知り合いが亡くなったときとかにも「お悔やみ申し上げます」のような意味合いで使えなかったっけ?
ぺぎぃ
ぺぎぃ
あっ、そうだね!「Mes condoléances」よりは些か軽い言い回しだけど、「Je suis désolé」だけでも、悲しみの気持ちは十分に伝わるよ。

1-3. 「Je suis ○○ désolé(ジュ・スイ・○○・デゾレ)」

解説

これは、先ほどの「Je suis désolé(ジュ・スイ・デゾレ)」の応用バージョンであるが、「vraiment(本当に~)」「sincèrement(心から~)」などの副詞を加えることによって、より誠意を込めた謝罪のフレーズに変化させることができる。

例えば、

  • Je suis vraiment désolé ⇒ 「本当にごめんなさい」
  • Je suis sincèrement désolé ⇒ 「心からごめんなさい」
  • Je suis tellement désolé ⇒ 「なんてことを、本当にごめんなさい」
  • Je suis profondément désolé ⇒ 「心底ごめんなさい」

このように、通常の「ごめんなさい」では足りずに、「心から」謝罪に気持ちを伝えたいときに使うフレーズである。

英語では、「I am so sorry」「I am very sorry」と言うこともできるが、フランス語では「Je suis si désolé」「Je suis très désolé」と言うことはできないので注意が必要。

「Je suis ○○ désolé」を用いた例文

Je suis vraiment désolé. Je vous ramène une serviette tout de suite.(本当にごめんなさい。すぐに布巾をお持ちいたします)
⇒ ウェイターがお客さんの服に飲み物をこぼしてしまったときなど。

Je suis sincèrement désolé. Je ne savais pas que tu n’aimais pas les fleurs…(本当にごめんなさい。君が花が嫌いだと知りませんでした…)
⇒ 例えば、彼女を喜ばせようと花束をプレゼントしたが、彼女が花が嫌いだったというシチュエーションなど。

ぺぎぃ
ぺぎぃ
ちょうどいい例文を見つけるのが結構難しいね…
ぺぎこ
ぺぎこ
要するに、気持ちを込めて謝りたいときに使えるフレーズということね!

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1-4. 「Excusez-moi(エクスキュゼ・モア)」

解説

続いて、フランス語で頻繁に用いられる2種類目の謝罪の言葉が「Excuse-moi(エクスキュズ・モア)」「Excusez-moi(エクスキュゼ・モア)」の系列の言葉である。

この「Excuse(z)-moi」というフレーズは英語の「Excuse-me」と全く同じ意味合いであり、日本語では「すみません」に該当すると思われる。

この言葉の特徴は、軽い謝罪が必要なときに「Excuse(z)-moi」と用いることができるほか、人に話しかけたりするときに「ちょっとすみません」呼びかけの言葉としても用いることができるところにある。

ただし、一つだけ注意点を挙げるとすれば、フランスには「謝罪」より「挨拶」が先だと考える人が多いため、見知らぬ人に街中で話しかける際には、いきなり「Excusez-moi」ではなく、「Bonjour, excusez-moi」と言った方がよい。

「Excusez-moi」を用いた例文

– Bonjour, excusez-moi, vous avez pris ma place…(こんにちは、すみません、そこは私の席ですが…)

– Bonjour, oh excusez-moi, je me décale tout de suite.(こんにちは、おっとすみません!すぐに移動します)

⇒ フランスではよくある話だが、TGVに乗ると、指定席であるのにも関わらず、適当な席に座っている人が多く、自分の席であるはずの場所に既に誰かが座っているということがある。その際には、「Excusez-moi」を用いるとよいだろう。

ぺぎぃ
ぺぎぃ
まぁ、形だけの軽い謝罪みたいな感じだね!

1-5. 「Veuillez m’excuser(ヴィエ・メクスキュゼ)」

解説

続いて、命令口調で些か素っ気ない「Excusez-moi(エクスキュゼ・モア)」より、もう少し丁寧な言い回しに「Veuillez m’excuser(ヴィエ・メクスキュゼ)」というフレーズがある。

この「Veuillez(ヴィエ)」は動詞の「Vouloir」の特殊活用で、命令形ではあるものの「どうぞ○○をしてください」という意味で用いられる非常に丁寧な言い回しである。

また、もともと「Excuser(エクスキュゼ)」「許す」という意味の動詞であることから、「Veuillez m’excuser(ヴィエ・メクスキュゼ)」「どうかお許しください」という意味の丁寧なフレーズになる。

ちなみに、先程の「Excuse-moi」の場合は単数形にして、友達などにもカジュアルに用いることができたが、「Veuillez m’excuser」はフォーマル限定の言葉である。

「Veuillez m’excuser」を用いた例文

Veuillez nous excuser pour toute la gêne occasionnée.(ご迷惑をおかけします/おかけしましたことをお許しください)
⇒ 例えば、コンサートがキャンセルになったり、電車や飛行機が遅延しているなど、フォーマルな場で「ご迷惑をおかけします」という時に用いる決まり文句。

Veuillez m’excuser pour mon retard.(遅刻をしてしまったことをお許しください)
⇒ 重要な会議に遅刻してしまった場合など。

ぺぎこ
ぺぎこ
まぁ、SNCFの場合は、あまりにも毎日聞きすぎて、もはや丁寧な要素はかき消されてしまっているけどね…

1-6. 「Je vous prie de m’excuser(ジュ・ヴ・プリ・ド・メクスキュゼ)」

解説

「Veuillez m’excuser(ヴィエ・メクスキュゼ)」よりも更にワンランク上だとぺぎぃが考える言葉に「Je vous prie de m’excuser(ジュ・ヴ・プリ・ド・メクスキュゼ)」が存在する。

「Veuillez m’excuser」も非常に丁寧な言い回しだが、命令形なのが些か抵抗あるという方は「Je vous prie de m’excuser」を用いるとよいだろう。

この「Prier(プリエ)」という動詞は「祈る」という意味なので、直訳すると「貴方にお許しいただけるよう、お祈りいたします」のような感じになる。

「Je vous prie de m’excuser」を用いた例文

Je vous prie de bien vouloir nous excuser pour toute la gêne occasionnée.(ご迷惑をおかけしてしまいますことを、どうかお許しいただければ幸いです)

ぺぎこ
ぺぎこ
ほうほう、これは良いフレーズを学んだですよ。
ぺぎぃ
ぺぎぃ
まぁ、このフレーズは「馬鹿」を付けてよいほど丁寧なフレーズだから、ここぞという時以外にはあまり多用しないことをおすすめするよ。

1-7. 「Je m’excuse(ジュ・メクスキューズ)」

解説

動詞の「Excuser」を用いた謝罪のフレーズに、もう一つ「Je m’excuse(ジュ・メクスキューズ)」というものも存在する。

これはフランス語に長けている方は既にご存じだろうが、直訳すると「私は私自身を許します」みたいな意味合いに聞こえてしまう場合もあるため、本当に謝る必要がある相手がいる場合には用いることができない

では、どのようなときに使うフレーズなのかというと、例えば「自分にはどうすることもできないけれど、とりあえず相手に迷惑をかけてしまうかもしれないから謝りたい」のようなときに使えばよいのではないかとぺぎぃは思う。

よくわからない方もいると思うので、いくつか例文を見てみよう。

「Je m’excuse」を用いた例文

Je m’excuse pour la gêne occasionnée.(ご迷惑をおかけしてすみません)
⇒ 特にこれといって「迷惑をかけている」わけではないが、形式上言っておきたい場合など。

Je m’excuse pour mon niveau de français.(フランス語のレベルが低くてすみません)
⇒ 自分はできる限り頑張って話しているつもりだが、「今現在のレベルではこれ以上話すことができない」という自分にもコントロールできないことなど。

ぺぎぃ
ぺぎぃ
まぁ、これもぺぎぃ自身あまり使ったことがないフレーズだから、例文を見つけるのが難しいね…
ぺぎこ
ぺぎこ
とりあえず、迷う場合は「Je m’excuse」ではなく「Excusez-moi」「Désolé」を用いたほうが良いということね!

1-8. 「Mes excuses(メ・ゼクスキューズ)」

解説

そして更にもう一つ、動詞の「Excuser」を名詞にして「Mes excuses(メ・ゼクスキューズ)」「Toutes mes excuses(トゥット・メ・ゼクスキューズ)」と言う表現方法も存在する。英語に例えると「My apologies」のような感じ。

これはどちらかと言うと、筆記で用いる表現であるため、口頭会話で用いてしまうと些か大げさに聞こえてしまうこともあるが、親しい間柄であれば然程問題になることはない。

個人的には「Désolé(デゾレ)」より使いにくく、「Veuillez m’excuser(ヴィエ・メクスキュゼ)」ほど丁寧でもないので、めったに使わない表現である。

「Mes excuses」を用いた例文

Mes excuses pour mon retard!(遅れてすまない!)
⇒ 個人的には「Désolé pour mon retard(遅れてごめん)」か「Veuillez m’excuser pour le retard(遅れて申し訳ありません)」の方が使いやすい。

Toutes mes excuses pour l’incident!(トラブルになってしまってすみませんね!)
⇒ 個人的には「Vraiment désolé pour l’incident(トラブルになってしまって本当にごめんなさい)」か「Veuillez m’excuser pour l’incident(トラブルになってしまって、申し訳ございません)」の方が使いやすい。

ぺぎこ
ぺぎこ
なるほど。とりあえず、こういう表現も存在するとだけ覚えておけば良いわね!

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1-9. 「Pardon(パルドン)」

解説

フランス語で最もよく使われる謝罪のフレーズの三つ目に「Pardon(パルドン)」という言い回しもある。

この「Pardon」という言葉は、名詞にすると「un pardon「許し」「容赦」、または「恩赦」を意味するかなり重い言葉であるが、謝罪のフレーズとして使う時には然程重い意味合いはなく、殆どの場合「Excuse(z)-moi」と同じように用いることができる

例えば、街中で人とぶつかってしまったときなどには、「Désolé」では少し馴れ馴れしく、「Je suis désolé」では逆に重すぎるので、「Oups, pardon!(おっと、失礼)」と言ったり、「Oups, excusez-moi!(おっと、すみません!)」と言ったりする。

他にも、誰かに軽い迷惑をかけてしまったときに「Ah mince! Pardon!(あ、しまった!ごめん!)」と謝罪のフレーズとしても使うことができる。

また、「Excusez-moi」の場合には、人に声をかけたり、人の注意を引くときに「ちょっとすみません!」の意味で用いることができたが、「Pardon」の場合にも少し珍しくはあるが同じ使い方ができる。

更に、誰かと話しているときに、相手の言葉が聞き取れず、「え?何?」と聞き返すときに「Pardon?」と用いることができる言葉である。これは英語の「I beg your pardon?」と同じようなニュアンスである。

まとめると、あらゆる場面で軽く謝る必要なときに用いることができる、非常に便利なフレーズ「Pardon(パルドン)」なのだ

「Pardon」を用いた例文

Pardon Monsieur, vous avez pris ma place…(すみません、そこは私の席ですが…)

– Bonjour, oh pardon! Je me décale tout de suite.(こんにちは、おっと失礼!すぐに移動します)

⇒ 先程「Excusez-moi」の説明をするときにも紹介した例だが、誰かに対して「すみません」とか「おっと失礼」と軽く謝る必要があるときには、「Pardon」がとても便利な言葉である。

ぺぎぃ
ぺぎぃ
ちなみに、ぺぎぃがフランス語を学んだ時、幼稚園で一番最初に教えてもらった謝罪のフレーズが「Pardon」だったよ。それだけどのような状況でも使える万能なフレーズということだね!
ぺぎこ
ぺぎこ
確かに、幼い頃は「Désolé」「Je suis désolé」のニュアンスの違いが分かりにくいし、「Excuse(z)-moi」の活用も大変だから、「Pardon」は便利な言葉よね!

1-10. 「Je vous demande pardon(ジュ・ヴ・ドゥマンドゥ・パルドン)」

解説

「Pardon(パルドン)」単体では、少し軽すぎるのではないかと感じてしまう方には、主語と述語を加えて「Je te demande pardon(ジュ・トゥ・ドゥマンドゥ・パルドン)」「Je vous demande pardon(ジュ・ヴ・ドゥマンドゥ・パルドン)」と言うことが可能である。

使い道は単体の「Pardon」殆ど同じであるが、もう少し丁寧な響きになり、フォーマルな場でも問題なく用いることができるようになる。

また、後半のイントネーションを少し上げることによって「Je vous demande pardon?」と相手の言葉を聞き返す際のフレーズとしても用いることができる。英語の「I beg your pardon?」の全く同じ。

「Je vous demande pardon」を用いた例文

– Peggy ne pourra pas venir au travail aujourd’hui car il a reçu une invitation du Président de la République.(ぺぎぃ君は本日、大統領からのお呼び出しがあったため、会社に来ることができません)

Je vous demande pardon?(えっ?今何て言いました?)

「Quoi?」「Comment?」でも「何?」と聞き返すことができるが、「Je vous demande pardon?」と言った方が、フォーマルな場では上品である。

ぺぎこ
ぺぎこ
これは職場でもとても使いやすそうなフレーズなので、覚えておこうっと!

1-11. 「Pardonnez-moi(パルドネ・モア)」

解説

そして最後に、1-4.「Excusez-moi(エクスキュゼ・モア)」と全く同じ造りで「Pardonnez-moi(パルドネ・モア)」と表現することも可能である。

意味合いは「Excusez-moi」殆ど同じであるが、個人的には「Pardonnez-moi」の方がワンランク上の言い回しのように感じる。

おそらく理由は、「Excusez-moi」はあまりにもフランス語で頻繁に使われる表現であるため、言葉の重さが少し軽くなってしまっているのに対し、「Pardonnez-moi」はどちらかと言うと珍しい表現であるため、本来の言葉の重さがそのまま乗っかっているのだと思う。

例えば、比較するのであれば、個人的には「Excusez-moi」「Pardon」と同等レベルで、「Pardonnez-moi」「Veuillez m’excuser」と同等レベルのような印象を受ける。

他にも、「Veuillez me pardonner」という言い方をすることも可能であるが、こちらも、どちらかというと「Je vous prie de m’excuser」に近い印象を受けてしまう。

「Pardonnez-moi」を用いた例文

Pardonnez-moi de mon imprudence.(私の軽率な言動を、どうかお許しください)
⇒ 個人的には「Excusez-moi de mon imprudence」よりも強い響きに聞こえる。

Veuillez me pardonner pour cette gêne occasionnée.(ご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ございません)
⇒ 個人的には「Veuillez m’excuser」より重いニュアンスがこもっている印象を受ける。

ぺぎこ
ぺぎこ
同じ造りなのに「Excusez-moi」よりも「Pardonnez-moi」の方が丁寧と言うのは不思議ね!
ぺぎぃ
ぺぎぃ
飽くまで印象の話だけどね!文法的には同等レベルだよ。

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1-12. 「Navré(ナヴレ)」

解説

かなり珍しい言葉だが、「Navré(ナヴレ)」も謝罪を意味するフランス語の言葉の一つである。

この言葉は1-1.で紹介した「Désolé(デゾレ)」と全く同じ使い方をする類義語だが、先ほどの「Excusez-moi」「Pardonnez-moi」と同じ原理で、「Désolé」よりも「Navré」の方が珍しい分、重い印象を受ける言葉である。

また、ぺぎぃの個人的な感覚の話になってしまうが、この言葉はなんとなく「自分には責任がないけれど謝る必要がある」場面や「心が痛む」という場面で用いることが多いイメージである。

例えば、海でホテルを経営しているオーナーが、せっかく海に遊びに来たのに嵐で一歩も外に出られないお客さんに対して、Navré pour vous(お気の毒ですね)」と言ったり、「Je suis navré de cette situation, mais je ne peux pas vous permettre d’aller nager(誠に遺憾ですが、泳ぎに行くことを許可するわけにはいきません)」と言ったりするときに用いる感じである。

さらに言ってしまうと、通常の「Désolé」で事足りる場面でわざわざ「Navré」を用いてしまうと、少し大げさすぎるせいか、まるで「お気の毒に」と小馬鹿にしているようにも聞こえてしまうことがあるため、使い方には十分注意が必要である。

「Navré」を用いた例文

Navré pour vous.(申し訳ございません)
⇒ どちらかと言うと、かなり「お気の毒に」という意味合いが込められているフレーズ。

Navré de vous avoir fait attendre.(お待たせして、申し訳ございません)
⇒ こちらは「お気の毒に」という意味合いは少ないが、自分のせいで待たせていたのなら、少し違和感を感じるフレーズ。どちらかと言うと、第3者のせいでトラブルに巻き込まれ、否応なしに自分のお客さんを待たせてしまったときなどに用いる。(ぺぎぃ感覚)

ぺぎぃ
ぺぎぃ
まぁ、めったに使うようなフレーズではないから、無理に覚える必要はないと思うよ。このような言葉もあるということだけ知っておこう!
ぺぎこ
ぺぎこ
フランスで一度も使ったことがないですよ。

1-13. 「Je suis navré(ジュ・スイ・ナヴレ)」

解説

「Navré(ナヴレ)」「Désolé(デゾレ)」と同じように「Je suis navré(ジュ・スイ・ナヴレ)」と文にすることができる。

ただし、このフレーズはどちらかというと「ごめんなさい」の意味は少なく、「お気の毒」という意味合いや「心が痛む」というニュアンスで用いることが多い。

例えば、友人が非常に可愛がっていたペットが亡くなってしまったときに「Je suis désolé」と言うこともできるが、「Je suis navré」と表現した方が「悲しみで心が痛む」という意味合いを強調することができる

また、1-3.と同様に「Je suis ○○ navré」という表現も使うことができる。

「Je suis navré」を用いた例文

Je suis navré de cette situation.(このような状況になってしまい、申し訳ございません)
⇒ 「心が痛む」という意味合いも込められている。

Je suis navré de vous avoir causé du souci.(ご心配/ご迷惑をおかけして、申し訳ございません)
⇒ こちらも「心が痛む」という意味合いが強い。

1-14. 「Je regrette(ジュ・ルグレット)」

解説

もう一つ、謝罪として用いられる言葉に「Je regrette(ジュ・ルグレット)」という表現も存在する。

「Regretter」という動詞は「悔やむ / 後悔する」という意味だが、この表現の「Je regrette」「残念ながら」という意味合いが非常に強い。

そのため、心を込めた謝罪の言葉よりかは、どちらかというとドライな定型的な謝罪の言葉に近い。ビジネスやフォーマルな場でよく用いられる

「Je regrette」を用いた例文

Je regrette, mais je ne peux pas vous laisser entrer sans votre pièce d’identité.(申し訳ありませんが、身分証明書がなければ入場できません)
⇒ 例えば、年齢制限がかかっているクラブなどで、入り口で言われる言葉。相手としては、一日に何十人も何百人も門前払いをするのが仕事なので、今更「心が痛む」ことは全くないが、一応「ごめんなさい」と謝罪の言葉を言うときに使う。「残念ながら」とも訳すことができる。

Je regrette, mais je ne suis pas d’accord avec vous.(申し訳ありませんが、同意いたしかねます)
⇒ こちらも感情移入が不可能なビジネスの場面で用いる言葉。「誠に残念ですが」のような意味合いになる。逆にここで「Je suis désolé」「Je suis navré」を使ってしまうと、相手に対して「心が痛みますが」のニュアンスが入ってしまうため、些か感情的なフレーズに聞こえてしまう。その場合、人によっては嫌味に聞こえるかも…

1-15. 「Je suis au regret de ○○(ジュ・スイ・オ・ルグレ・ド・○○)」

解説

最後に紹介するフレーズは「Je suis au regret de ○○(ジュ・スイ・オ・ルグレ・ド・○○)」というものである。

こちらも、意味合いは「Je regrette(ジュ・ルグレット)」と大差ないが、更にフォーマルな表現で、主に筆記で用いることが多い謝罪のフレーズである。

○○の部分には、通常:

  • 「informer(アンフォーメ)」⇒「(情報を)伝える」
  • 「annoncer(アノンセ)」⇒「(情報を)公表する」
  • 「dire(ディー)」⇒「言う」

などの動詞を当てはめて、悪い報せを相手に伝える際に用いることが多い。

更に、「本当は言いたくないけど、言わなければならない」というニュアンスを強調するために「devoir(ドゥヴォアー)」を追加して、「Je suis au regret de devoir vous annoncer」と書くこともできる。

「Je suis au regret de ○○」を用いた例文

Je suis au regret de devoir vous informer votre candidature n’a pas été retenue.(誠に残念ながら、あなたの書類は不採用となりました)
⇒ よく就職活動で履歴書が会社からはねられたときに来る通知の謳い文句。

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フランス語で「ごめんなさい」と謝罪に使えるフレーズ【早見表】

Désolé
(デゾレ)
フランス語で最も頻繁に使われているといっても過言ではない謝罪の言葉。日本語では「ごめん」に該当する。
かなりカジュアルであるため、友達やや顔見知りな人に対して用いる言葉。
Je suis désolé
(ジュ・スイ・デゾレ)
日本語に訳すとするなら「ごめんなさい」に該当する。
単体だった「Désolé」に主語と動詞を加えることによって、よりしっかりとした丁寧な言い回しになっているため、上司や見知らぬ他人など、フォーマルな場でも活用することができるのが特徴である。
Je suis ○○ désolé
(ジュ・スイ・○○・デゾレ)
Je suis désolé」の応用バージョンであるが、「vraiment(本当に~)」や「sincèrement(心から~)」などの副詞を加えることによって、より誠意を込めた謝罪のフレーズに変化させることができる。
Excuse(z)-moi
(エクスキュズ/ゼ・モア)
フランス語で頻繁に用いられる二つ目の謝罪の言葉。
日本語では「すみません」に該当する。
軽い謝罪が必要なときに用いることができるほか、人に話しかけたりするときに「ちょっとすみません」と呼びかけの言葉としても用いることができる。
Veuillez m’excuser
(ヴィエ・メクスキュゼ)
命令口調で素っ気ない「Excusez-moi」より、もう少し丁寧な言い回し。
「どうかお許しください」という意味。
Je te/vous prie de m’excuser
(ジュ・トゥ/ヴ・プリ・ド・メクスキュゼ)
Veuillez m’excuser」よりも更にワンランク上の言葉。
直訳すると「貴方にお許しいただけるよう、お祈りいたします」のような感じになる。
Je m’excuse
(ジュ・メクスキューズ)
謝罪のフレーズには間違いないが、直訳すると「私は私自身を許します」みたいな意味合いに聞こえてしまう場合もあるため、個人的にはあまり使わないフレーズ。
(Toutes) mes excuses
((トゥット)メ・ゼクスキューズ)
丁寧な謝罪のフレーズだが、どちらかと言うと筆記で用いる表現であるため、口頭会話で用いてしまうと些か大げさに聞こえてしまうこともある。ただし、親しい間柄であれば然程問題になることもない。
Pardon
(パルドン)
フランス語で最もよく使われる謝罪のフレーズの三つ目。日本語では「失礼」という意味で訳されることもある。
殆どの場合「Excuse(z)-moi」と同じように用いることができるが、他にもあらゆる場面で軽く謝る必要なときに用いることができる非常に便利なフレーズ。
Je te/vous demande pardon
(ジュ・トゥ/ヴ・ドゥマンドゥ・パルドン)
単体の「Pardon」と殆ど同じであるが、もう少し丁寧な響きになり、フォーマルな場でも問題なく用いることができるフレーズ。
Pardonne(z)-moi
(パルドンヌ/ネ・モア)
意味合いは「Excusez-moi」と殆ど同じであるが、個人的には「Pardonnez-moi」の方がワンランク上の言い回し。
個人的にはあまり使ったことがない。
Navré
(ナヴレ)
かなり珍しい言葉だが、謝罪を意味するフランス語の言葉の一つ。
なんとなく「自分には責任がないけれど謝る必要がある」場面や「心が痛む」という場面で用いることが多いイメージ。
Je suis navré
(ジュ・スイ・ナヴレ)
このフレーズはどちらかというと「ごめんなさい」の意味は少なく、「お気の毒」という意味合いや「心が痛む」というニュアンスで用いることが多い。
Je regrette
(ジュ・ルグレット)
「残念ながら」という意味合いが非常に強い謝罪のフレーズ。
心を込めた謝罪の言葉よりかは、どちらかというとドライな定型的な謝罪の言葉に近い。ビジネスやフォーマルな場でよく用いられる。
Je suis au regret de ○○
(ジュ・スイ・オ・ルグレ・ド・○○)
Je regrette」と大差ないが、更にフォーマルな表現で、主に筆記で用いることが多い謝罪のフレーズ。

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