その他、ぺぎぃの雑学

フランスの日常~その①:町中にカートが置いてある

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カートというのをご存じだろうか?そう、スーパーなどで買い物する際に用いるあれのことである。フランスではChariot(シャリオ)またはCadis(キャディ)などと呼ばれている。(スーパーマリオのカートではない)

先週、たまたま会社帰り道でそのChariot を見かけたので、それに交えた話を少ししていこうと思う。

フランスのカートとはどのようなものか?

まず、フランスのスーパーで使うカートには様々な種類がある。ここでは、その中で一般的なものを簡単に紹介してみよう。

・金属製のカート

まずは、CarrefourAuchan などといった、大手スーパーに必ず存在するのがこの金属製のカート。物がたくさん入る上に、小さな子供を座らせるためのスペースまで備えられている優れものである。

ぺぎぃも幼稚園時代にこのカートの子供用椅子の上に座らせられていたのを覚えている。視線が前ではなく後ろ、つまりカートを押している親の方向にあるのが辛かった。。。

多くのものが入るほかに、このカートの一番のメリットは、お店から駐車場まで押していくことができることである。つまり、レジで一時的に商品を取り出し、会計を済ませた後レジ袋に商品を入れたまま再度カートに戻し、そのまま車に全てを一気に運ぶことができるのである。また、最悪レジ袋がなくとも、そのまま購入した商品を車のトランクに入れればよいため、非常に効率がよい

・プラスティック製のカラカラ

次によくあるのが、Carrefour MarketMonoprix などといった中くらいの町中のスーパーに備え付けられている、カラカラと転がすタイプのカート。まぁ、これはカートというよりは「かごにタイヤと取っ手が付いたもの」というほうが正確である。

細かい日用品の買い物など、あまり多くものを買わないときにはこれを使うことがよくある。一応地面を転がすことができるため、ペットボトルや西瓜など多少重めのものでもOK。

このタイプのカートの一番の難点は、レジで置いていかなければならないため、置き場所に困ることである。意外と場所をとるものである。
特に取っ手の部分に関しては、異様に固いことが多く、一旦伸ばしてしまうとなかなか元に戻せないものが多い。ぺぎぃが使用したものがたまたま不良品だった可能性もあるが、それではあまりにも不良率が高すぎる。C’est la France! si je puis dire.

・買い物かご

『もはやカートではないじゃないか』と言われればそれまでなのだが、上で書いた2種類のカートのほかにも、折り畳み式の取っ手が付いた「ただのかご」というものも存在する。これは日本にもよくある一般的な「買い物かご」というやつである。
まぁ、これについては、特に詳しく書いていってもつまらないので、これくらいにしておこう。

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フランスでのカートの応用

では、今まで紹介してきたカートの一例を読んで、ふと『あれ?』と気づいたことはないだろうか?

特にないという方は、もう一度「金属製のカート」の最後の説明部分を読んでほしい。

・・・

お分かりいただけただろうか? そのとおり、金属製のカートに限っては、「お店の外に持ち出しが可能」なのである。
まぁ、より厳密にいうと、カートを借りるときから既に駐車場のカート置き場につないであることが多いのであるが、ここで言いたいのは、一旦カートをカート置き場から拝借してしまえば、再びカートをカート置き場に戻すまでは使いたい放題ということなのである。

すなわち、どういう事かというと。。。勝手にお店のカートを持ち出して、町中でスケートボード代わりに遊ぶのに用いたり重いものを運ぶ用に家に持ち帰ったり粗大ごみや空き瓶などを入れておくための容器にするために勝手に拝借したりなど、完全に無法地帯ができあがってしまうのである。しかも、賃貸料がたったの1ユーロなので、ものすごく安い。まぁ、厳密にいうと、カートを駐車場から借りるときにチェーンを外すのに1ユーロ玉を用いるというだけで、お店側が「賃貸料」と思っているわけではない。

以下に最近出会ったChariot非常識な扱いベスト3を記載しておこう。本来なら、【日本人が知らない】フランスでの常識に載せたかったのであるが、これは飽くまでぺぎぃが見かけたフランスでの奇妙な光景であり、常識とまではいかないため、ここに書くことにした。

・3位:お店から台車替わりに拝借

先日、ふと家の窓から外を眺めていたら、「ガラガラガラガラ」というけたたましい音とともに、一人の老人がCarrefour MarketChariot を押しながら歩道を歩いていくのが見えた。Chariot の中には、その週安売りされていた瓶ビールのパックが山積みになっていた。正確には見えなかったが、おそらく24本入りパックのものが約6ケースくらい入っていた気がする。

車がないのだろうか、それとも完全に私物化してしまったChariot なのだろうか、とりあえず周囲の人も気にしているそぶりはなく、ごく自然に「ガラガラガラ…」通りの奥のほうへ消えていった

・2位:水鉄砲バトルの戦車として

ぺぎぃの住んでいる近所に小さな噴水があるスペースがあるのだが、ちょうど噴水の噴き出るところの付近に、平らな10cm~15cmほどの水が溜まったコンクリートの水のたまり場がある。

先日は、もう11月に突入して気温がだいぶ下がったというのに、そこで水鉄砲遊びをしている小学生くらいの子供たちを見かけた。

すると、なんと!そのうちの一人の女の子がその噴水場にあるChariot に乗り込み、別の男の子がそのChariot を押し進め、まるで戦車装甲車のようにきれいに乗りこなしているではないか!水鉄砲を打ちまくりながら。

また、その子供たちの母親と思われる女性の方々は、近くのベンチに座りながら子供たちが遊ぶ様子を見ていたが、Chariot を使っていることに対しては特に気にするそぶりを見せず。たまに、『Attention ○○!Tu vas tomber!』と子供が落ちるのではないかと心配していたようである。日本ではおそらく考えられない光景であろう。

・1位:潜水艦としてカモの池に突入

まぁ、「潜水艦」というのは冗談であるが、先日は不思議な光景を見た。朝起きて、近所の池のほうに散歩に行ってみると、池の端っこのほうで銀色に輝くものが見えた。

なんだろうと、目を凝らしてよく見てみると、Carrefour Market のあれである。その通り、なんとChariot がそっくりそのまま、池に突き落とされて半分沈んでいるではないか!
その部分の池の深さは30cm~50cmと比較的浅いので、取っ手の部分だけ水面上に突き出した形で、Chariot が斜めに倒れているのである。

『これは、さすがに酷いな。環境にも悪いし、池に住んでいるカモたちもかわいそうだ。』と思いながらも、ぺぎぃにはどうすることもできず。とりあえず、放っておいた。

また、その際に気づいたのであるが、そこから数メートル進んだベンチのところに座っている釣り人がいた。彼もまたChariot には当然気付いているのであるが、完全無視を決めている。おそらく見慣れている光景なのであろう。

しかし、面白いのはここからである。

その翌日、Chariot がどうなったのか気になり、池の同じところの様子をうかがいに行くと、なんと!Chariot が消えているのである。全体が沈むはずがないので、あたりを見回すと、そこから少し離れた坂の上のほうに泥まみれのChariot が放置されていた。おそらく、誰かが救い出したのであろう。

し・か・し、

そのまた翌日、もう一度同じ場所に戻ると、再びChariot がほとんど同じ場所で同じようにして沈みかけていたのである。つまり、何者かが、わざわざ救い出されたChariot再び同じ場所に沈ませたのである。

何のためなのか、ぺぎぃにはさっぱりわからない。魚を捕るための仕掛けとしてわざと釣り人が沈ませておいているのであろうか?まったく不可解な行動をとる人もフランスにはいるものだ。。。

ちなみに、そのChariot は今はどこかへ消えてしまって、もう池にはない。とりあえず、カモたちは一安心である。

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